2011年12月7日水曜日

Delivering Happiness Book, signed by author Tony Hsieh

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説 アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
著者 ザッポス・ドットコム CEO トニー・シェイ
監訳 本荘修二
訳 豊田早苗/本荘修二
ダイヤモンド社

を読んだ。

昨年、アマゾンのビジネス書ランキングで上位にランクインしていた頃に是非読みたいと思って購入したけど、結局はなかなか読まずに本棚の肥やしになりかけていた本。わかりやすい一般的評価としては、ニューヨークタイムス誌でベストセラーになった本です。

感想としては、是非、会社経営者に読んでほしい本だと思った。特に被雇用者の個性や能力だけではまかなえない規模の会社、ある程度の人数の被雇用者を抱える会社の経営者に読んで欲しいと思う。

自分の勤める会社の役員に、ひとりでもこの本を読んでいる人がいるならば少しは何か役員からのアクションが被雇用者に対しあるはずだから、きっと役員の誰もこの本を読んでいないと思う。もっと従業員を会社の為に働かせたいならば、従業員がそのように自然と思うようにするべきだと思うし、経営者がそのような気持ちで会社に臨むべきだと思う。会社を良くしたいならば、『社員は会社という機械を動かすひとつの歯車である』という古い考えを捨てるべき時代だ。結局、何に向かって働いているのか、生きる意味さえも曖昧な時代、厳しく『働け』とだけ言われて一生懸命に働ける人間は少ないと思う。何故一生懸命働くのか、それは結局『幸せになりたいから』だと思うし、皆そのように思っている環境で気持ち良く働けるならば、自然と一生懸命になって会社の為に労働を提供すると思う。会社を良くする為に、業績を上げる為に、何を言わなくても自然と頑張ると思う。

こんな風に思う自分が今まで読んだビジネス書で良い本だと思えた本は、

金持ち父さん貧乏父さん
著者 ロバート・キヨサキ + 公認会計士 シャロン・レクター
訳 白根美保子
筑摩書房

ビジネスで失敗する人の10の法則
著者 元コカ・コーラ社長 ドナルド・R・キーオ
訳 山岡洋一
日本経済新聞出版社

です。

経営者が自然に被雇用者のことを考え、会社の為に取り組むならば、会社、業績は自然と良くなると思うのだけど・・・

頑張らずに、努力なしに良くなるものはないのではないでしょうか。そんな風に思わせてくれた本でした。

2011年12月6日火曜日

イニシエーション・ラブ

イニシエーション・ラブ 乾くるみ 文春文庫

を読んだ。

この作家、著者名からすると女性のように思うが、実際は男性とのこと。本作は、第58回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作。単行本は2004年4月1日、文庫本は2007年4月10日が第1刷。自分が手にしたのは文庫版の2010年5月5日29刷。意外に売れている本だなぁと思い読んでみた。

読み終えて、『面白かったんだけど何だかなぁ・・・』という感想。ジャンルは恋愛&ミステリーなのか?!答えが欲しいけど、続編はないようで残念。あの子はどうなったんだろうと少し心が痛い。

再読せずにはいられない本だと解説にあった。

2011年12月5日月曜日

ユダ 伝説のキャバ嬢「胡桃」、おきて破りの8年間

ユダ 伝説のキャバ嬢「胡桃」、掟破りの8年間 (上)(下) 立花胡桃 祥伝社

を読んだ。

自分はお酒は嫌いではないけど弱い。外に飲みに行くよりは、家で飲む方が好きなだけ飲んで酔っ払ったら眠れるので好きだ。着飾った女性の居る店には、社会人になりたての頃に背広をいつも同じ人から買っていたら、「いやぁ、何回も買ってくれて嬉しいなぁ。今度一緒に飲みに行こうよ。」と、大手服飾メーカーのおじさんに初めて連れて行って貰って、その後もそのおじさんとは何回も飲みに行った。いわゆるバブル時代を経験し、本人の収入以上に(決して悪いことをしていた訳ではない)飲みに歩ける人だったので、結構いろいろ教えて貰った。自分が携帯電話の番号を変え、数回連絡をしたが応答してくれなかったのがきっかけで疎遠になったが、おじさんにはとても感謝している。

本の内容としては、華やかであり派手であるキャバ嬢の生き様のようなものが書かれているが、文学作品としては評価が上がらないものだと思う。それは元々著者が職業作家ではないから仕方がない。職業作家であるならば、詳細に文章化していただろう部分がそうではないように感じられることが多かったので、映画化の際にはそのような部分をどのように表現するのかで映画の評価も変わる気がする。個人的短評としては、派手さ、心情の変化等はわかる気がするけど、それ以外に自分に理解できるものはない。理解するしないの内容の本でもないけれど。

この本は来年映画化されることで、少なからず脚光を浴びると思う。話題になるだろう本がたまたま安く手に入って良かったと思うものの、手元にいつまでも残しておきたい本とは思わない。

2011年11月12日土曜日

放課後

放課後 東野圭吾 講談社文庫

を読んだ。
先日、休みの日に一気読みしたけど途中で飽きることもなく読めた。以前、同作家の「嘘をもうひとつだけ」を読んだ時には『ひどい作品だな』と思ったけど、人気作家の実力はこんなものではないだろうと本作を買って読んでみたらやはり面白かった。本作が初めに刊行されたのは昭和60年9月と巻末に印刷されている。当時の自分、10歳たらずのガキ。同作家は本作で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、専業作家となった。なるほど、評価されるべき面白さがある訳だ。

作中、微妙な記述で疑問を残す点は、その答えが後に必ず示される形で読み終えてスッキリしないということはないと思う。クライマックスである第7章は本当に面白かった。最近読んだ本の中では緻密に組み上げられた作品だと思う。けど好みとしては、全体的にもっと細かな表現や気配りが欲しい感じ。

「嘘をもうひとつだけ」と「放課後」を読んで思ったこと。それは締切に追われる専業作家の厳しさだ。作家は書かないとお金を得られないし、出版社は人気作家の作品を出版しなければ売上がない訳で。楽な仕事はないですよね。

2011年11月8日火曜日

オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎 新潮文庫

を読んだ。
「人の砂漠」を読んでいたペースと比較するとだいぶ早いペースで読み終えた訳だけど、特にハマった訳でもなく翌日が休みということで夜遅くまで読んでしまった感じ。

以前、今時の人気作家の作品を読んでみようということで同作家の「死神の精度」を読んだ。音楽好きの死神がレコードショップで音楽を視聴しているシーンは何回も出てくるのだけど、そのシーンのうちのひとつが、どうも自分には仙台の一番町にあった変てこなビルの3階にあったタワーレコードを想像させるものだった。今はもうその店舗はないのではないかと思うけど、自分の記憶が確かなら1階がスーパー、2階が主に女性服系のアパレルテナントが入っており、3階がタワーレコードだった。もしかしたら1階もアパレル系だったかな。15年以上も前の記憶なので曖昧。けれどそのシーンで仙台のイメージが甦ったのは、どこか自分を嬉しくさせた記憶がある。変てこなビルというのは、エスカレーターの位置が何となく変だったし、中に入っていたテナントのターゲットジェネレーションが自分のイメージとしては物凄くバラバラだったし、そして何より古さを感じさせるビルだった。

そして「死神の精度」を読み終えてからしばらく後で、「あー、当たらずとも、きっと遠からず」と思った。伊坂さんは自分と4歳違いの1971年生まれ。東北大学法学部卒業、現在も仙台在住。20歳前後に見た仙台の街中の風景は同じようなものだったはずだから。もちろん、伊坂さんがどこのお店をイメージして死神に音楽を聴かせていたかは知らないけれど。

「オーデュボンの祈り」本作を読んでみようと思ったのは、伊坂さんの「処女作」を読んでみようと思ったから。数々設定されていく謎を、後々解いていく展開。読み進めるうちにできる胸のつかえを、読み終える頃には解消してくれる感じかな。「仙台」「牡鹿半島」等、自分の記憶を刺激する「シンボル」は何度も登場するものの、描写から風景や景色を想像させるようなシーンがなかったのは残念。ひどい言い方かもしれないけど、舞台設定上「仙台」が「名古屋」「札幌」「博多」等の地方中枢都市であれば、どれも大差がない気がする。ま、「仙台」の風景や景色と言っても、「仙台」のそれの中に何か強烈な特徴がある訳ではないけれど。もしかしたら、強烈な特徴が隠れやすいのが仙台の特徴かもしれない。

単純な感想として、もちろん駄作を読んだとは思わないけれど、満足感も少なかった。

2011年11月6日日曜日

人の砂漠

人の砂漠 沢木耕太郎 新潮文庫

を読んだ。

先月ブラックバードをバイク屋さんに預けに行った帰り、長距離バスの中で読もうと中古本屋で105円で買った文庫本。あまり時間の無い中、作家と短編集であるということだけで選んだ本だったが、実際に読み始めてみるとやけに字が小さくて読みずらい。行間や文字間も少し狭い気がする。裏表紙を1枚めくると「定価400円 昭和55年12月25日発行」とある。今時の400ページ以上ある文庫本なら少なくとも600円程度はするだろうし、文字も大きいのでページ数も相当なものになるか2冊に分かれていると思う。出版社によってページあたりの文字数が違うと思うけど、解説の最後のページが439ページなので、文字の大きさを1割2分増しで計算すると526.8ページとなる。自分の場合は、どちらかと言うと105円で買ってちょっと得した気分。

10月中はくだらない遊びばかりをしていて全然本を読まなかった。遊びによる浪費という経験だけ積ませてもらった。

ルポ・ルタージュ、ノン・フィクションの8つの短編からなる「人の砂漠」。どれもこれも『すんなりと自分に入って来る』気がした。けれど、内容的に読み進めことが難しかったりするものもあったので、読み終えるのに時間が掛かったとも思う。

これまで、沢木耕太郎さんの作品は「深夜特急」「凍」しか読んだことがなかったけど、いずれも好きな作品だ。旅の本は結構な冊数読んだけれど、『自分はいつか旅に出るんだ』という気持ちを持続させているのは「深夜特急」だと思う。沢木耕太郎さんのこの作品でしかそう思っていない。山の本としての「凍」も、日本の大衆一般的には「とあるアルピニスト山野井泰史」である山野井さんを自分に教えてくれた記念すべき本である。山野井さんはギャチュンカンから生きて帰ったから良いと思うし、今、同じ時代を生きた人間として今も存在し続けているからそれだけで嬉しく思う。また、ポツリ、ポツリと、何らかの媒体を通して彼の感じていることを知ることができるのがとても貴重であり、とても嬉しく思う。

「人の砂漠」中で1番短い短編、「ロシアを望む岬」を読んで、自分が何故、沢木耕太郎という作家の作品が好きかという理由がわかった気がした。8つの短編のうち1番短く、それだけのページでしか表現できなかった、自分の知っている世界だったから。もし自分が己が感じたように「ロシアを望む岬」を書いたならば、おそらく同じように原稿は多くの枚数にならないと思うし、そこに凝縮する言葉や文章で十分だし、それで伝わらなければ仕方がないと思うから。調べれば調べる程広く、まとめて伝えるには難しいのではないかと感じ、「ロシアを望む岬」はそのように文章化され、短編の一部となり出版されていた。

本作は個人的に、読んでとても良かったなと思える本だった。

2011年11月1日火曜日

セローの冬眠

冬支度はまだ早いかと思ったけど、天気が良かったのでセローを冬眠させることにした。これから次第に気温が下がる時期、天気が良くても指先がかじかむようになるとイヤになると思ったからだ。

サーッと洗車して汚れと水気を拭き取り、いちおうチェーンにチェーンルブをスプレーした。燃料コックをオフにしてキャブレターの隣にあるネジを回し、キャブレターからガソリンを抜く。それからシートを外し、さらにシート脇のカバーを外し、バッテリーを外す。バッテリーを外すのは初めてだったので少し手間取ったけど、少し手こずっただけに付ける時にはすんなりできると思う。もちろんタンクにはガソリン満タン給油済み。

そして気付いた時には時既に遅く、今年最後の距離計撮影を忘れてしまった。バッテリー外してしまったし、もう納める場所に納めてカバーもかけてしまったし、距離計撮影の為だけにバッテリーを繋ぐのもなぁ・・・

記憶が確かなら、20,1??kmなはず。乗り出してから約2,000km走行ってとこだったかな。

来年は乗り出してすぐにオイル交換をしないといけない。エンジン内の部品を数点交換していたので、本当はもっと走ってオイル交換もしたかった。部品を交換してからは部品が馴染むまで燃費が悪いと思っていたけど、ホント燃費が悪くて「んーーー・・・」だったのだ。25km/litterって・・・orz 少なくとも30km/litter程度走ってもらわないと遠出しにくい・・・

来春は元気良くエンジンかかってくれよ!

2011年10月13日木曜日

噓をもうひとつだけ

噓をもうひとつだけ 東野圭吾 講談社文庫

を読んだ。
しばらく前に楽天の期間限定ポイントを失効直前に発見して、ちょっとお金を足して本でも買おうと思って買った本。この作家の作品を読んだことがなかったことと、何となくタイトルに惹かれて選んだ。しかし、これがシリーズものの6作目ということは全然知らなかったというか、ホントテキトーに選んだなと思う。

感想としては、自分はこの作家のファンにはなれないと思った。簡単に言うと好みではない。個人的感想だけど、主人公はしつこさが目立つだけで個性がない。短編5作を読んだだけじゃわからないと言われそうだけど、表現に緻密さが足りない気がする。構成もいまひとつ。まあ、要するに好みじゃないということだと思う。

だったらお前書いてみろと言われても書けません。ごめんなさい。

2011年10月11日火曜日

スーパーブラックバードを預けた日

寒くなって遠出するのが嫌になる前にブラックバードを札幌のバイク屋さんへ預けに行った。天気予報から予想していたよりも、だいぶ風が強くて海岸線を走ると『波の花』が結構飛んで来る。ヘルメットのシールドも塩で視界がどんどん悪くなり、休憩のたびにいつも携帯しているウェットティッシュでシールドやヘルメットを拭いた。しかし、車体が少しかしがった状態じゃないと真っ直ぐ走らないというのを30分も続けていたら、今年の休みの日の天気のアタリハズレを象徴しているのかななんて思ってしまった。9月中旬から2週連続で延期、そして3週目にも行けず結局は中止になった道東知床ツーリング。来年こそは早い時期から計画して、天気の良い日に巡り会いたい。札幌に到着後は、担当さんと来年の車検の際にする部品交換や、作業の打ち合わせをしてバイク屋さんから退散。
今年の走行距離 15262km - 11503km = 3759km
今日は予定より4時間も寝坊をして出発したこと、いつも使う海岸線道路の天候が悪く、内陸側を通ったことで予定からだいぶ遅れて札幌へ到着。予定が全て早い時間に終わったら日帰りしようと思っていたけど、時間も遅くなったので札幌で1泊することにした。チェックイン前に夕食を済ませ、コンビニでお酒とおつまみを少し買ってホテルの部屋でサッカーワールドカップ予選を観戦。部屋のテレビが期待よりも小さかったのが残念だったけど、安売りしていた部屋だから仕方がない。場所的にも札幌駅前で地理的条件も良かったし。楽しみにしていたワールドカップ予選は、あまりの大勝に自分に緊張感が無かったな。アジアでは毎試合こんな試合だったら良いのに。

2011年9月30日金曜日

登山ガイドブック

新・分県登山ガイド[改訂版] 0 北海道の山 山と渓谷社

を買った。今年利尻山に登り、他の山にも登ってみたいと思ったけど、自宅からどれくらいの時間をかけて行って、どんな山に登ることができるのか全くわからなかったからだ。インターネットで検索してみても、やはり検索にヒットするのはメジャーな山ばかりで家の近くの山はない。そこで登山ガイドブックを買ってみたけど、結局は自宅近くにガイドブックに載るような山がないことがわかっただけだった(w

でもこの本は買って良かったと思う。写真が結構入っているので見ていて楽しいし、写真に写る山容が格好良ければ『この山に登ってみたい!』とか思えるから。それに自宅近くに山がなくても、運良く連休がある時には山登りの計画が立てやすい。あと良いと思った点は、体力度ランク、危険度ランク、歩行時間が記載されていること。このガイドブックに掲載されている山にひとつでも登ったことがあれば、その自分の経験と照らし合わせて、このガイドブックで他の山をある程度想像できる。これはホントに良い。

そして残念な点をとりあえずひとつ発見してしまった。自分の気になった山のページしか見ておらず、全てのページに目を通した訳ではないけど、このガイドブックの2010年の初版第1刷が出版された時点で明らかに情報として間違っているものを見つけてしまった。ちなみに自分の手元にあるのは2刷で2011年になって印刷されたもの。直接登山に関係している情報ではないけど、何年も前の情報をそのまま確認せずに載せているのはちょっとね。その山の情報を刷新する際に、絶対に目にするか、違うと気付くはずの類のものだから、いい加減に情報を更新していると指摘されても仕方がない。現地の山岳ガイドに記事内容の校正を依頼しているのなら、その校正をした人が物凄くいい加減だと思う。『改訂版』とするならば、内容、情報の信憑性はきちんと確認すべきと思う。登山ガイドブックを買う人は、ほとんどの人が本の中の情報が正しいと思って、その情報に対してお金を払って購入するのだから。ウソを印刷して本とするならば、ガイドブックではない。

辛口なことも書いたけど、基本的には良いガイドブックだと思うし、登山初心者の自分にとっては、北海道のいろいろな山を知ることができて、買って良かった本です。

2011年9月27日火曜日

山の本 (2)

今月読んだ本。
単純に読書量は少なかったと思う。

長谷川恒男 虚空の登攀者 佐瀬稔 中公文庫
ナンガ・パルバート単独行 ラインホルト・メスナー ヤマケイ文庫

「長谷川恒夫 虚空の登攀者」は、「神々の山嶺」の長谷のモデルになった人物ということで読もうと思い読んだけど、森田勝さんのことを書いた「狼は帰らず アルピニスト・森田勝の生と死」より興味を持って読めなかった。理由は個人的に「神々の山嶺」の羽生の方が好みだったからだと思う。けど、長谷川さんが残した記録は凄いものだ。

「ナンガ・パルバート単独行」は、世界で初めて8,000m峰14座を全て制覇した(Eight thousander)ラインホルト・メスナーさんの著書はぜひ読んでみたいということで読んだものの、雪山登山や高峰登山の経験がない人が読むには面白みに欠けると思った。逆に言えば、雪山や高峰登山の経験がある人には面白いのではないかと思う。また、著者が外国人だということで書き方や表現の仕方が自分に馴染まなかったこと、訳者の訳し方も好みではなかったと思う。

2011年9月10日土曜日

行けなかったサハリン、すねたセロー

8月下旬、サハリン縦断ツーリングへ行けないということが確定した。行けなくなったことについてはとても残念だけど、ほんの少しホッとした気持ちもある。行けなかった理由としてはやはり仕事の都合。何を差し置いてもサラリーマンである以上、仕事をおろそかにはできないし、ツーリングは仕事が問題無しということであれば行けるものであって、何か不都合があれば我慢しなければならない。ホッとしたことについては、やはりオフロード走行とバイクメンテナンスの経験が浅いこと、利尻山の登山を通して不測の事態をどう克服するかを、もっと広い視点から考えなければならないと感じていたけど、行けなくなったことで不測の事態も起こらないし、対処もしなくて良くなったということで心の中で安堵している自分がいた。

不測の事態は、結果的にはサハリンへ行けなくなったことですねてしまった(?)セローに起こった。それはパンク。単純に駐車していただけのセローのリアタイヤの空気が抜けてしまった。何か異物が刺さっていれば、パンク修理の道具は買い揃えてあったので自分で修理したかったけど、入念にチェックしても異物が刺さっている様子はないし、原因が不明であった。

仕方がないので地元のバイク屋さんに修理に出したところ、バイク屋さんでチェックしても異物は刺さっておらず、パンク修理として行った作業は、チューブレスタイヤにチューブを入れるということであった。リアタイヤに空気を充填させてひと晩置くと、タイヤとホイールの間から少しずつ空気の漏れが確認できたということで、このような対処になった。

いずれにしても、このようなパンクがサハリンへ行った時に起こらずに良かったとしか言いようがない。漏れた空気を充填しながら走れば良いのかもしれないけど、何かの拍子に一気に空気が抜けてしまった時のことを考えると安心して走ることができない。

行けなかったサハリンとパンクしたセロー。

運命か必然か・・・心配事がひどい結果を招く前に現実化したので良しとするべきか。

2011年8月30日火曜日

山の本

最近読んだ本。
孤高の人(上)(下) 新田次郎
狼は帰らず アルピニスト・森田勝の生と死 佐瀬稔

「孤高の人」は、実在の人物を書いたものだけど、どうも面白くなかった。確かに孤高で凄い人だと思う。けど、何かこうスッキリしない部分が多かった。時代背景、当時の事情を思えば、本当に凄い人がいたのだなと思う。マンガで連載されているけど、特に「読んでみたい!」とは思わなかった。きっと現代風にいろいろ設定が変更されて、今時の人が読みやすいものになっているのだろうなと思うだけだ。

「狼は帰らず」は、「神々の山嶺」の羽生のモデルになった森田氏のことを書いた本。特に物語的でもなく、時代背景と森田氏を作り上げた環境、生い立ちを知ることができたのは良かった。神々の山嶺を読んだ時、羽生のモデルになった人物とはどんな人だったのかと興味を持っていたので、読まずにはいられなかった。

神々の山嶺は面白かった。

今は、
長谷川恒男 虚空の登攀者 佐瀬稔
を読んでいる。
これも神々の山嶺の長谷のモデルになった長谷川氏のことを書いた本。少し読むのに時間がかかりそうな気がする。

2011年8月26日金曜日

利尻山登山の翌日

朝、目を覚ますと外は雨が降っており、雷もゴロゴロと鳴っていた。結果論だけど、昨日登っておいて良かった。稜線上で雷に遭遇したくはない。

痛くて仕方がなかった右膝は、エアーサロンパスを使用して寝たおかげか、目が覚めた時には痛みも引いており普通に歩けた。痛かったのは右膝をかばって歩いていたためだろう、左足のふくらはぎと太もも。久し振りの筋肉痛だ。他は肩こりではなく、肩の筋肉が痛い。普段荷物を背負って歩くことがないので、荷物を入れて背負ったリュックサックのせいだとすぐわかる。心配していた右足首の古傷は、サポーターを使用していたおかげか何ともない。

前日の利尻山登山を終えて一晩寝て、来年も登りたいと思っている。嫁さんはやはりもう登らないと言っている。麓からの登山開始から、山頂を経て麓へ戻り登山が完成。来年は全部自分で準備して、ソロで臨む。是非来年も利尻山登山を完成させたい。

もし継続して山に登るなら、
・登山靴
・バックパック
・ポール
は最低限準備したいと思う。
今回の登山の経験で、これだけは揃えたいと思った道具だ。

今回使用した道具は全て、基本自宅にあった物を吟味して使用しました。

バイクでの経験を経て、「まず1度やってみて、必要ならば買う」ということで。
沓形港寄港中の「にっぽん丸」 (嫁さん撮影)

2011年8月25日木曜日

利尻山登山 鴛泊コース

嫁さんと1ヶ月前位から予定していた利尻山登山に出掛けた。

嫁さんの登山経験は北海道の赤岳、黒岳。自分は小学校の時に、地元仙台の市民の山として親しまれている泉ヶ岳に1度登ったことがある程度。はっきり言って登山の「と」の字も知っていると言える経験がない。

そして最近は運動らしい運動もふたり共にしていない。まあ、体を動かしているかなと言えるのが、自分が通勤に片道2km程を自転車を使っていること位だ。いちおう事前のトレーニングのつもりで、近所の山を2回散歩した。1回目は1時間ちょっとのウォーキング。2回目はアップダウンのある散策路を1時間40分程度。自分はいろいろ調べていたので、利尻山は登りに5時間、下りに4時間掛かるということを知っていたけど、嫁さんが知っていたのかは謎。

めったに取れない連休を嫁さんと合わせて取り、1日目の朝1番早い便で利尻に渡り山頂目指してアタック。悪天候等でダメなら2日目の早朝からアタック。基本はこのような予定だった。一般的には前泊を入れて翌早朝に山頂目指して出発というのがセオリーであり、推奨される行程だ。
早朝自宅を出発し、フェリーに乗って利尻島へ渡り、利尻山麓の駐車場に車を停めて登山開始。この時点で8時40分頃。途中、甘露泉水で水を2リッターのペットボトルに入れ、持参した水やスポーツ飲料と合わせてひとりあたり2リッター、ふたり分で4リッターとする。

ずっと勾配はきつくないのだけど、丸い小石がいっぱいあったりする箇所が多いので足元ばかりを見てしまい、わずかな時間で耳の後ろあたりが痛くなった。意識して前を見るようにすると痛みは解消。
登山途中、野生のリスを4回見た。嫁さんはりっぷちゃん可愛いと大喜び。さすが、利尻でキャラクターグッズが販売されていたりするだけあって、生息数は多そうだ。
5合目に達するまでに「こんなに重いリュックサック背負って登山したことない」と不平を言う嫁さんの荷物を出来る限り自分のリュックサックに移した。ほとんどわたしが準備したリュックの中身だけど、必要最低限しか入れていないし、特にどちらかひとりが持っていれば良い荷物についてはわたしが持っていたので、今まで登った赤岳、黒岳はどれだけの軽装備で登っていたことやら。そしてペースは嫁さんに合わせていたので全然上がらない。やはり登山は同程度の体力の人とパーティーを組まないと不都合が起きやすいと思った。

自分としてはゆったりとした、悪く言えばダラダラしたペースで登り、9合目に達する頃には登山開始から4時間を少し経過。9合目まで登って下りて、もう1回登って下りるだけなら体力的には余裕だとわたしは思った。
しかし9合目からがきつい。勾配もさることながら、足場が悪い。約1時間かけて頂上へ。登山開始から5時間15分を経過していた。
本当の山頂、南峰1,721m
一般的な山頂である北峰で15分位過ごして下山を開始。登りの時と同様に基本わたしが先行して、写真を撮るなどした際には嫁さんを先行させた。山頂から9合目に下りるまで嫁さんは3回転んだ。必要ないかなと思いながらリュックに詰めたエイドキットがあって大助かり。やはり絆創膏、消毒液は必需品だった。そんなこともあり、山頂から9合目まで50分位かかった。登りの時と所要時間にあまり変わりがない。9合目まで下りるのにふたりとも足の指のツメに痛みを感じるようになる。傾斜がきついところで足元が悪いからだ。そしてわたしは右膝に違和感を感じ、後で痛くなりそうだと思う。

登りの時と同様、たびたび休憩を取りながら7合目位まで達した頃、常に嫁さんよりペースの早かったわたしの膝に異変が起きた。痛くて嫁さんの歩くペースにさえついて行けなくなったのだ。5合目に達する位までは直線で嫁さんの姿を確認できていたが、その後はずっと姿を見ることがなかった。嫁さんの姿を見失ってから40分。4合目の標識を過ぎてしばらくしてから嫁さんがしゃがみ込んで待っていた。「大丈夫?」と声を掛けられるも、40分も姿を見ることなく、暗くなってきている山道を痛みをこらえて歩きながら、嫁さんは遭難していないだろうかと心配しつつ歩いていたわたしとしては、怒りの感情しか出て来ずに、かける言葉が出て来なかった。ふたりしかいないパーティーなのに、40分も姿を見せないということは、自分にはどうしても理解できなかった。嫁さんなりにいろいろ考えがあったのかもしれないけど、暗くなった山の中で、何の申し合わせもなく40分間も姿を見せないのは異常だと思う。もちろんこの後ケンカ(笑)
3合目の甘露泉水に達する頃には辺りは真っ暗。リュックに準備していたLEDの小型懐中電灯で足元を照らして下山。
何とか車を停めた駐車場まで辿り着いたのは、下山開始から5時間15分後。時間の経過は腕時計のストップウォッチにて計測。

予定ではもっと早く下山してテントでキャンプする予定だったけど、下山途中、わたしの右膝が痛くなる前に、ペースが悪いということで、利尻のお友達に携帯電話で連絡してお願いし、一晩過ごせる場所を確保していた。

下山後すぐに温泉に入りに行って体重計に乗ると、今朝よりも2.2kg体重が落ちていた。登山中自分が摂取したのは、飲料約2リッター(栄養補給系のスポーツドリンク500mlを含む)、カロリーメイト1箱半、おにぎり1個、ポテトチップス(ピザポテト)1袋の8割。本当はおにぎりふたつの予定だったけど、行動食を甘く考えていた嫁さんにゆずった。

嫁さんは登り8合目に達するまでは、「また来たい」と言っていたが、下り9合目に達する頃には「もう来ない」と言うようになっていた。普通、同じ道を行って戻るならば帰りを早く感じるはずだけど、今回に限っては全然そのように感じなかった。自分は膝を痛めていたこともあり、下りはやけに長く感じた。

自分の個人的な感想として、また登りたいと思うし、自分の体力を計るのに良い山だと思う。

山に登るには、やはり不測の事態(今回で言えば膝の痛み発症)に備えて余裕のある行程で臨むのが良いと思うし、自己責任で登る以上、荷物が重たくなっても必要な道具はリュックサックに入れて登るべきだと思った。

2011年8月9日火曜日

極地法、アルパインスタイル、アルピニスト、登山家

ここ2~3年、よっぽど面白そうと思わなければ、読む本はビジネス本や自己啓発本みたいな本ばかりだった。そんな本は筆者と自分の感覚が合わないと全然読み進められない。内容が良くても、面白く読めないとホント、ページが進まなかった。

会社の休憩室にあったマンガ雑誌を見ていて、石塚真一さんの「岳」ってのが面白くて最初から読みたかった。レンタルマンガで借りられれば良かったのだけど、映画化されたこともあってか、全然借りることができなくて、結局買ってしまった。でも買って良かったというか、アウトドアや山に少し興味を持っていたところだったので、自分の本としてじっくり読めて良かったと思う。嫁さんも面白いと言って一緒に読めたから、それも良かったと思う。

「岳」の最新巻まで読み終えた後、何故か植村直己さんの本が読みたくなって買って読んでみた。冬のマッキンリーで行方不明になったということは知っていたけど、具体的にどのような活動をしていた人か知らなかったので、小説を読んで本当に凄い人だと思ったし、山が語られている本をもっと読みたいと思った。そして、ここひと月の間に8冊の山岳小説、冒険小説を読んだ。

青春を山に賭けて 植村直己
エベレストを越えて 植村直己
落ちこぼれてエベレスト 野口健
凍 沢木耕太郎
垂直の記憶 山野井泰史
いのちの代償 川嶋康男
神々の山嶺(上)(下) 夢枕獏

「山をやる」という今まで知らなかった世界にやや没頭した。これで数年前、沢木耕太郎さんの「深夜特急」を読んで以来、「いつかカトマンズ行ってみたいな」と思っていた気持ちが、エベレストをついでに見に行くということで、今すぐには難しいけど、自分の実現したい「夢」みたいなものになった。とにかく、自分の足でエベレスト街道を歩いてみたい。セローでオフロードを走るようになってからだけど、人間の2本の足って本当に素晴らしい移動手段なんだなと思っていたところ、山の世界を知り、山に登るため、健康のために、体を鍛えないといけないなと思った。いつかエベレスト街道を行くためにも。今まで高い山に登った経験がないので、エベレスト街道を行くにも、高山病に対して自分の体は大丈夫だろうかという心配はあるけど、ヒマラヤを訪れたい気持ちがあるので、体を鍛えるのも目的に向かって頑張れる気がする。

今まで全然知らなかったアルピニスト山野井泰史さん。小説を読んで凄く興味が湧いたので、ネットであれこれ調べてみた。感想としては、凄い人だなと思ったし、とても羨ましかった。ビッグスポンサーがついている訳でもないのに、ヒマラヤの山々へ登るのに高額な登山料をほとんど自費で払っている。どうして払えるのか?それは自分のやりたい好きなことのために、普段の生活を慎ましく送っているからということらしい。クライミングしている時の表情が、本当に好きなことをやっている生き生きとしたものに見える。本当に素敵だなと思う。若い頃から自分のやりたいことがブレない。本当に凄い。自分は周りに流されやすく、今でもこれが自分の本当にやりたい唯一のことと言い切れるものがないので、山野井泰司さんを尊敬する。きっかけは本を読んだことに始まるものだけど、久々に素晴らしい人を知った。

そして今日から新田次郎さんの「孤高の人」を読み始めている。今後読みたいタイトルもいっぱい。

2011年8月4日木曜日

道内ツーリング失敗?!

8月3日4日と久し振りの連休だったので、積丹半島を目的地にして3日早朝自宅を出発。さすがに夏休みだからか交通量が多く、思い通りに距離を稼げない。小樽に着いたのがお昼前。スピードものらないので、エンジンの発熱が凄くて足元がひどく熱い。お昼頃までには積丹を回って景色の良いところで写真を撮って、時間があったら遠回りして宿泊予定の札幌に入ろうと思ったけど、小樽までに時間が掛かったこと、疲労感が思ったよりもあったことから、小樽から札幌へすぐに向かった。交通量も多くないだろうと期待して向かった朝里峠は、工事車両によってノロノロと全然進まず時間のロスとともにエンジンからの熱で体力をさらに奪われた気がする。小樽から買い物目的で訪れた北広島の三井アウトレットまで約2時間半。その後本屋に寄ってから予定よりも早くホテルにチェックイン。大学時代の先輩と夕食の約束をしていたので、ホテルでシャワーを浴びてさっぱりして外出。結局は先輩と妹と遅くまでお酒を飲んで、妹はグダグダ。兄としてはお酒でグダグダな妹が凄く心配。
翌日の4日は、バイク屋さんでブラックバードのオイル交換をして、すぐに帰宅の途へ。妹のおかげで寝不足気味だったので、札幌でゆっくりしていたら帰る頃には本当にクタクタで帰るのが面倒になりそうだった。
ツーリングの目的地として、本当は襟裳岬に行きたかったのだけど、日程的に余裕がなかったので積丹に目的地を変更。実際出発してみると全然距離を稼げなくて、ツーリングメインのつもりが、わずかな買い物と先輩や妹と話をしながらお酒を飲むのがメインになっていた。先輩との話は、バイクのことや最近考えていることなどいろいろと話したけど、どれも楽しかった。
札幌からの帰りは実験的にシフトアップを我慢して、エンジンの回転数をいつもより平均1000回転上げてみた。ちょっと燃費悪くなるかなと思ったけど、実際にはいつもより1km強燃費が良かった。オイル交換をした効果かもしれないけど。しかしオイルは距離的に、交換からの期間的にそう劣化しているはずもなかったので、オイル交換をした効果が出ていたとしてもわずかなものと思う。それよりも、エンジンの回転数を上げすぎず下げすぎず、わずかにアクセルを開ける程度でスッと加速するような状態を保つ方が燃費が良いのだろうかと考えるようになった。今後の研究課題かな。エンジンの回転数を1000上げただけだったけど、乗っている分にはフィーリングが凄く良くて気分もメチャ良かった。新たな嬉しい発見。

2011年7月25日月曜日

函岳ツーリング

函岳ツーリング2回目。自宅を7時半頃出発。セローの巡航速度を、一般の自動車と同じか少し遅いくらいに保ちながら淡々と走る。快晴という訳にはいなかったけど、風もなく穏やかな天候だったのに少し肌寒く感じたので、早々に念のために持参した長袖インナーシャツと長袖の上着をゴアテックスウェアの中に着込む。北北海道の夏ってこんなもんだったっけ?自宅に帰るまで、結局は着込んだものを脱がなかった。

途中、猿払から浜頓別へ抜けるエサヌカ線の浜側の道を通るも、この道は余程のことがなければ二度と通ることはないだろうなと思った。延々と9km位、海が見える訳でもなく景色に面白味のないただ走りづらい道を走るだけ。道を間違うと砂の道を走ったり、Uターンさせるのに周囲を熊笹や背の高い草木に囲まれた狭い砂の道で、体力を消耗しながら方向転換させなければならない。てか、1回道を間違ったw
エサヌカ線本線より海側の道
今回は前回とは逆回りのルートで函岳に登るので、歌登経由で函岳へ向かう。前回訪れた時には日曜日で休みだったガソリンスタンドで給油。ガソリン高いかなと思ったけど、フルサービスで地元のセルフより2円高いだけだった。函岳から下山した後美深で再度給油したけど、美深の方が同じフルサービスで1円高かった。

肝心の函岳山頂へ至るスーパー林道は、前回歌登側に下山した時に気付いていたけど、歌登側から林道へ入るのに目印なる案内標識がなくとてもわかりづらい。道を知らなければ、美深の仁宇布まで抜けてしまう可能性が高い。そして道の質が前回走った時と全然印象が違った。もちろん雨の日と晴れの日との違いはあるけど、やたら砂利が深く感じられ、歌登側から入ると数カ所ある気になる分岐も、ただ直進すれば良いところを、道の印象があまりにも変わっていたために「こっちで良かったかな?」と不安になってしまった。山頂到着後、美深側に下りてはっきりとわかったことだけど、新たな砂利を入れて整備したために砂利が深く、道の印象がガラッと変わってしまったようだ。今回1番走りづらかったのが、函岳山頂、美深、歌登の分岐から山頂へ至る道で、フロントを逃がしてしまったりして少しこわい思いをした。今回は下りよりも登りがこわいと感じた。そして天気が良いことはこんなにも良いことかと思ったのが、視界が確保され、景色が見えること、これから走る先が見えることだった。視界が悪いと速度が乗らなくてイライラしたり、道が見えないことで不安になったりするけど、視界が良いと心にゆとりが持てる。
今回は記念に写しました
山頂到着後は行動食のつもりで持って来たカンパンを、ちょうど昼の時間だったのでひと袋のほとんどをブラックの缶コーヒーで流し込んで食べた。今回は贅沢なしの、自分のバイクの経験を上げるトレーニングのつもりのツーリングだし。
前回との視界の広さの違いわかると思います
函岳山頂~加須見峠分岐の間
美深側林道入口から少し入ったあたり
今回はエサヌカ線の海側を通った以外は前回とほぼ同じ経路で自宅へ戻った。休憩を多めに取ったので、時間的にはトータルでプラス2時間位余計にかかった。疲労感はやはり休憩を多めに取り、行動食を口に入れた方がないと思う。前回は早く自宅に戻ってメシを食べようと急いで帰って、メシを食べた後には疲労感と満腹感で昼寝をしてしまった。

同じように函岳山頂まで行って帰ってきた日帰りツーリング、今回は前回のような満足感は全然なし。1回走った道だからか?困難に打ち勝ったような経験がなかったからか?経験だけでいえばひとつの経験をした訳だけど、得たものはほんの僅かに思う。

2011年7月10日日曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(10)

北北海道の短い夏の中で天気を選んでいたら、休みがあってもやりたいことが全然できないし、短い夏が終わってしまう。もしサハリンへ行くことができても雨が降っているからと、進むのを止めてたらオハ到達という目的を達成できない。そんな訳で天候が悪かった時のシュミレーションを兼ねて、雨天決行で函岳へ行く予定を立てた。そして朝目覚めると外は雨。ま、予想通り。一緒に誰か行ってくれる人がいれば良かったけど、雨天決行に付き合ってくれる物好きは残念ながら居ない・・・
6時前に自宅を出発して8時半過ぎに美深でガソリンを給油。9時頃林道へ入る。自宅からここまで来てまず学んだこと。ゴアテックスのウェアでも、雨量がある程度ある中を長時間走ると、チャックなどの隙間から雨がウェアの中に侵入する。ゴアテックスのグローブも中が水浸しになってしまう。中が濡れたビニール袋の中に手を入れている感じで指がふやける。そして山に入るにあたりネットでいちおう調べたけど、入山届けを提出するような場所なし。林道に入るまでそのような場所がないか気を付けて走ったけど全然見当たらなかった。
分岐手前の看板
雨の中、霧の中、林道をひたすら山頂を目指して走る。途中、カーブで対抗してきた車にびっくりしたものの、他は状態の良さそうな路面を選んで走った以外は気にすることもなく走れた。美深側から上がって、函岳山頂、歌登への分岐に差し掛かった時、入山届けを出しましょうみたいな看板があったけど、ここまで来てどこに出せば良いのやら。うーん、わからん。その後は熊が出てこないかビビりながら走行。分岐から頂上にかけては特に霧が濃くて急に目の前に熊が出てこないかと、タイヤが砂利を弾いたりとか、自らが発するわずかな物音にもビビりながら走った。濃い霧の中、湿度の高い中を走って学んだこと。吐く息でシールド内が曇るのを気にして少しシールドを上げて走ると、メガネに直に水滴がついてシールドに水滴が付くのより視界が悪くなる。オフロード用のヘルメットは何故ゴーグルを使うのかわかった気がする。ゴーグル内部の地肌部分が発汗しない限り、外側だけワイプしておけば視界は確保できるということだ。
山頂手前200mの駐車場へ到着。イヤな看板を見つけた。マジビビりますから。
マジ?(-_-;
ビビリなので山頂まで200mヘルメットを装着したまま歩く。何かの観測施設があるのが確認できるだけで、晴れた日にはオホーツク海やら利尻山やら見えるはずが20m先位になるともうはっきり見えませんよ。まー、雨の日に来たので眺望には期待していませんでしたが。
山頂付近の視界はこんな感じ
林道入口から1時間かけて上がって来たくせに、山頂滞在時間は僅かなものにしてさっさと下山開始。下り始めるとこんなに長い距離を上がってきたのかと思う位に長い。てか雨の下りの道ってのがコワイ。函岳山頂から下りて来て美深、歌登の分岐を今度は歌登方面へ。美深から上がって来る道より直線が長く状態が良く見えるけど、雨水が流れるわだちが車なら片輪がちょうどくるような位置にあってこれまたコワイ。長い直線がわりとあって調子こいて50km/h位出したら、避け難いわだちにハマッてさあ大変。急に深溝になったりちょっとわだちが蛇行したりしたら飛んじゃうなーなんて背筋が寒い思いをしたけど、ずーっと浅溝でわずかな蛇行で終わってくれたので飛ばずに済んだ。雨の日のダートの下りに注意。特にわだち。ここでまた学んだこと。オフロードバイクのリアブレーキが何故弱めのセッティングなのか。路面の悪い所で強く効いたらロックして止まらない。これ自己流の勝手な解釈。
その後、三叉路を通り過ぎ、道を間違えたかなとちょっと進んだ橋の上でUターン。車体がほぼ真っ直ぐになったところでアクセルを少し開けた。するとダートとダートを繋ぐアスファルトの橋の上、通る車両がわずかでコケでも生えていたのかフロントを支点にして回ってしまった。反射的にアクセルを戻してクラッチを握り足を出したけど、回った時の勢いの感触と、出した足がフットレストにぶつかった痛みとで、これならセローをザザーっと倒すなと瞬間的に思ったものの、不思議と倒れずに出した左足で支えることができた。さっきわだちにハマッて飛ばずに済んだことと言い、今日は運が良いみたい。マジ助かった。そして少し戻って分岐を別方向に行くも、わだちが草の群生で途切れ途切れになってて絶対道を間違ってると思った。大型バスが廃棄されてたり、マジ怪しい場所を通り掛かったし。橋の上の奇跡もムダ。ダート~ターマック~ダートを数回繰り返して道道に出て、歌登へ向かう。
歌登市街地は多くの店が休み。ガソリンスタンドも休み。ちょっとびっくり。自販機の並んだ日曜定休だろう商店の軒下で雨宿りしながら休憩。出発すると枝幸側に少し走ったところにセイコーマート発見。やっぱりセイコーマートあるよね。ちょっとの間、地図に載ってたセイコーマートもつぶれてしまうさみしい町かと歌登をバカにした。ごめんなさい。でも市街地は凄く静かで静かに過ごしたい人には良い町だと思う。歌登はいつかキャンプに来てみたい。
歌登からの出発後はおなかが空いたし、家でダラダラ過ごす時間が恋しくなったので、給油とトイレ休憩以外はひたすら走った。
ツーリング時間約8時間半。走行距離約400km。雨の中出発するなんてアホだよなと思ったけど、これはこれで良い経験、良い勉強になった。

2011年6月20日月曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(9)

朝早く自宅を出発し、旭川へ国際運転免許証と登録証書を取得しに出掛けた。道中、降水確率が高くなかったにも関わらず、運のなさで峠で雨にあたってしまった。旭川に到着するまでに濡れたウェアは乾いたものの、ブラックバードは下回りが泥だらけ。少し前に洗車して綺麗にしたのにすぐに汚くなってしまった。また洗車しないと。
旭川運転免許試験場に到着し、荷物を整理していたらヘルメットを落としてしまった。気に入っていたシールドにガッチリとキズがついてしまい、低い降水確率で雨にあたったのを加えて今日は運が無いと思った。運転免許試験場には9時を少し回ったところで到着し、一般の免許更新とは違うのでさっさと申請をして国際免許を受け取り、陸運局で登録証書を申請しに行きたいと思っていたところ、10時を過ぎても名前が呼ばれない。以前1度国際免許を申請したことがあり、その時は30分も掛からずに受け取れた記憶がある。少しイライラし始めるも、仕方がないので待っているとようやく名前が呼ばれた。すると通常カウンター越しに職員さんが渡してくれるところ、何故かカウンターを迂回して職員さんが出て来るではないか。何かと思うと「住所を打ち間違えたので、写真をもう1回撮って欲しい」とのこと。ガーン。1時間近く待たされた上にこれかよ。住所の入力を間違えた職員さんの財布から写真代を払ってもらい写真を撮影。写真が1枚余るのはわかっていたので、半額支払おうか迷ったけど、出来上がった写真を見て止めた。バイクで移動し、ヘルメットを被っていた頭はひどい寝癖がついたような髪型だ。こんな写真で良いのかなーと思ったけど、職員さんはわたしに文句を言われるのがこわかったのか、出来上がりまでの時間を聞くと「決済を早急に取りますので15分以内には」と言ってそそくさとカウンターの中へ消えてしまった。そして更に待つこと14分、再び名前を呼ばれ、職員さんが出て来た。「すいません、お待たせして」文句を言って何か出てくるのなら言ったかもしれないけど、今日は運がないし、職員さんがミスって待たされたこと、国際免許の写真が持参したものよりひどいものになったことには腹が立つけど、それ以外の処理は間違っていないと思うので「ありがとうございます」と言って新しい国際免許を受け取った。職員さん、やはり文句を言われるのがこわかったからか、少し挙動が怪しかったし表情が硬かった。
陸運局へ移動。旭川は雨の予報が出ていなかったはずなのにパラパラと雨が降って来た。庁舎の中へ入り、窓口で国外へセローを持ち出すための登録証書を申請しに来た旨を伝えると、「軽自動車協会へ行って下さい」と地図を渡された。地図は差し上げますからと。何かおかしいと思いつつも、手続き場所が変わったのかなと思い、職員さんの強気な言い方もあって、自分が間違ったのかなと軽自動車協会へ向かった。地図を見て行くと、5分もかからない場所にあった。事務所に入り、準備してきた書類を一式出して窓口で「登録証書を申請しに来たのですが」と言うと、モロに困った顔をされた。登録証書の話を窓口のお姉さんに話してもらちが明かず、たまたま持っていた、登録証書を説明しているウェブページを印刷したものを見せると、何やらどこかへ電話をし始めた。そして、「これは陸運局さんで申請するものですね」と言うではないか。「陸運局さんへ行ったらこちらで申請して下さいと、地図まで渡されて来たのですが」と言うと、返す言葉がなかったのか窓口に並んでいた職員さん達はみんな黙ってしまった。あー、今日は運がないと思いながら「ありがとうございました」と言って軽自動車協会の事務所を後にするも、体は運のなさに対する脱力感で重く、心の中は陸運局の窓口の職員に対する怒りでいっぱいだった。そしてまた陸運局へ移動。雨はパラパラと降り続いている。『謝って貰えなかったら態度が悪いと悪態ついてやるか』と雨の中を移動しながら考えた。
再度陸運局へ到着。先程軽自動車協会へ行けと言った職員はわたしを見つけるなり「ごめんなさい」と謝ってきた。謝ってくれたので文句を言わず、申請用紙にさっさと記入し提出。1回目に来たのは約30分前。今は11時半を少し回ったところ。ここで昼休みだからと待たされると時間のロスが大きいので、どれくらいで出来上がるか聞くと、「午前中のうちには」と先程の運転免許試験場の職員と同じようにやや硬い表情での返事。どちらの職員さんも普通にミス無く職務をやってくれれば卑屈っぽい対応をせずに済んだのに、ミスをしたことによって仕事を焦ってやる羽目になっている。自分は職員さん方のそんな様子を旭川まで見に来た訳ではないのに、2件中2件ともにそんなことになってホント疲れた。普通に申請から受領まで終わることができれば、1時間は早く用事を済ますことができていたはず。それが必要以上に待たされることによってホント疲れ果て、早く自宅に帰ろうと思った。予定ではアウトドアショップに欲しい物を見に行くはずだったのに。
今日はホント運がなくて疲れたけど、とりあえず無事に用を足して帰れたので良しとするか・・・

2011年6月12日日曜日

オフロード初心者と山道

セローを引き取った後、距離を走っていなかったので状態を確認するために近所の山までセローでお出掛け。
初めのうち、しばらく視界はこんな感じだった
 そして、ガスがかかっていたとは言え、やってしまったと思った。急な山道を下りて、また登りにさしかかり、登ることができなくなってしまった。昨日の雨で湿った粘土質の土でタイヤが空転し、どうにも手の打ちようがなかった。まずどの程度の勾配の坂か確認しなかったのが悪かった。登り坂道で階段の脇を登っていた時は、木でタイヤを滑らせて倒してしまったし。倒したら場所が悪く、やわらかい粘土質の地面にハンドルが突き刺さり、バイクを起こそうにもなかなか起こすことができなかった。いったん谷間の平らな所まで下がろうにも、100kg以上あるバイクを支えながらバックで下がるのには一苦労。下がりながらフロントブレーキを使うも、粘土質の地面ではブレーキが効かない。やっと平らな場所で車体を落ち着けるもさてどうしたものか。自分が下りて来た道はオフ初心者の自分にとってはかなりきつめの勾配だし、粘土状の道に草が生えているだけ道を上がるには、1度も止まらないで急勾配を上がるだけのテクニックが必要だ。それに来た道を戻るというのは負けた気がするし、面白くない。バイクを置いて、来た道を戻ることはせずに進行方向に歩いて、先がどのようになっているか確認してみた。車が通れる道はないと思っていたが、遊歩道的な倒れた枯れ草が道だということを示しているだけの道しかなく、分岐もあってどちらに行ったら良いか、全然見当がつかない。下手に歩道しかないような道を行ったが最後、とてつもない段差や急勾配の階段なんかがあったらバイクを道路に出せないことになってしまう。知らない山道を走ると言うことはどのようなことなのか、身をもって知らされた。バイクまで戻り、来た方向に戻らない選択をし、先程と同じく急勾配の階段脇を上がろうとするも、前回倒してしまった付近で後輪が空回りしてしまい、登ることができなくなってしまった。やや迂回させて空回りしてしまう箇所を回避させるも、枯れ草で滑ってまた同じ箇所に後輪がすっぽりハマリまた空転。坂道で車体を支えることに体力を奪われ始めたので、諦めてとりあえずまた谷間の平らな場所にバイクを戻す。どうしたものか途方に暮れてきたので、この道のことを知っていそうな知り合いに電話を掛けてみた。ところが、この町に40年以上住んでいる人でも来たことがないと言うではないか。ガーン。その人の弟なら知っているかもしれないということで、今度は弟の方に発信するも出ないし。最終的に、自分の技術では無理そうに思える下りてきた急勾配を上がることを検討。歩いて上がってみると、やはり気になるのは急勾配だけではなく、芝のような草だけが生えた粘土質の地面。ただ、ライン取りさえ間違えなければクリアできそうな気もする。もちろん坂道でアクセルを開け続けなければエンジンが止まるし、アクセルを開けすぎれば粘土質の地面でタイヤを空回りさせることになる。もしも坂の途中で止まってしまったら、バイクを当たり前のように倒してしまうし、自分がケガをする恐れもある。しかし、これにトライして打ち勝たなければ、バイクに乗って帰れない。現状、谷間で身動きが取れなくなっている状況をいち早く打開するのは、来た道を戻ることだ。しかし、うまく行くかなあ。緊張しながら数回切り返しをしてバイクを元来た方向に向ける。少なくとも急勾配の上までだけでも登りたい。そんな気持ちで歩いて確認した時に設定したライン取りで進むことだけを考えて発進。急勾配にさしかかった時、エンジンが止まりそうになるもアクセルを開けて耐える。設定したライン取りで間違いがなかったようで、急勾配をクリアすると、一気に上まで上がれてしまった。上がりきった所でバイクを止めると、緊張と、それまで山道を数度上り下りしたおかげでマラソンを走った時のように、口の中はカラカラでネバネバした唾液が少し溜まっていた。そこで先程電話を掛けた知り合いに電話。「クリアできたわ!」


戻った坂道


坂道を上から
バイクを止めて休んでいると、散歩のおじさんが歩いて来た。やや気になったらしく、話しかけてくれたのでこの辺りの道のことを聞くと、バイクでは明らかに無理な場所、マウンテンバイクの人でも担いで通る場所があることを教えてくれた。ちなみに自分が下りて上がっただけの場所は、「俺ならバイクで下りようなんて思わない」そうです。自分の汚れたブーツを見て、「昨日雨降った後で、それ位で済んで良かったべ」とも。身をもって勉強したこと、人に教えてもらったこと、いろいろ勉強になりました。山にバイクで入るなら、技術と度胸も必要ですね!それとバイクで入って良い道か確認も!
ラフ&ロードRR9211のフィッティング状況 まあまあ

2011年5月25日水曜日

おかえり、セロー

セローが帰って来た。細かい数字はわからないけど、だいたい100km位実走して状態を確認してくれたみたいだ。エンジンを始動すると以前との違いがわかる。アイドリングが安定している。10数キロ走らせたけど、以前出ていた症状は確認できなかった。手間と時間をかけて直してくれたので本当にありがたい。そして、おかえり、セロー。

2011年5月18日水曜日

自宅まで北上

フェリーは予定通り11:00頃苫小牧港に到着。夕方まで自宅に着けば良いという考えで、岩見沢まで一般道を走る。地図を一切見ずに、道路案内標識だけを頼りにするも大きな遠回りもなく岩見沢ICまでたどり着く。高速道路を使って来ればだいたい1時間程度の距離なのだろうけど、ここまでおよそ倍の2時間をかけて来た。ま、夕方まで家に着けば良いのであまり問題ではない。高速道路の料金、約2,000円を節約。岩見沢から深川西までは無料区間なので利用する。家に着くまで2回給油をしたが、やはりギア3~4速で走っていても、極端に高回転でエンジンを回さない限り、リッターあたりの燃費は15km程度だ。自分の運転の仕方で6速ギア巡航でもリッターあたりの燃費は16kmちょい。今までは6速に入れないと燃費が落ちるとスピードを出しがちだったが、これでノロノロ渋滞でもあまりイライラせずにギアを落としてゆっくり走れる。そんなこんなでいつもより若干多めの休憩を取りつつ北上。T塩を過ぎるとパラパラと雨が降ったり、気温がガクっと下がるのが体感でわかる。やはり日本最北の地域ということを実感させてくれる。そしてクラッチを握る左手がやや痛くなる。ん~、時間的に考えると、痛くなるのであればとっくに痛くなっていて良い時間を乗っている。痛くなる時との差異を考えると、外気温だろうか。そして今日は苫小牧から走り出した時は夏用の皮グローブ、砂川SAでゴアテックスのグローブに交換。出来るだけ手を冷やさないようにした。春先ブラックバードを引き取りに行った時は、冬用ゴアテックスグローブを着用しても左手が猛烈に痛くなった。時間は今日乗った時間のおよそ3分の2程度。自分の場合、左手が痛くなるのは、疲れの他にどうやら気温にも関係がありそうだ。

自宅到着後 13208 km - 11915 km = 1293 km の旅
11:00頃苫小牧港でフェリーを下船。17:30過ぎに自宅到着。スーパーブラックバードは快調。大好きな相棒だ。

2011年5月17日火曜日

仙台滞在最終日

北海道へ戻るフェリーに乗る日。あっと言う間の帰省の日々。数日滞在したうちにゆっくり話をすれば良いのに、親とはやはり最終日にまとめて話すことがあった。携帯電話を実家に忘れて港に着いたところ、母さんが届けてくれた。送ってもらおうと思っていたのにわざわざ届けてくれて本当に有り難い。嫁さんが一緒に居て連絡がつけば良いけど、バイクでのひとり旅なので、連絡がつかないと心配とのこと。今の時代、やはり携帯電話は当たり前で人と人とを繋ぐコミュニケーションツールとしては欠かせないものなのだろう。
明日は北海道上陸。約400kmの道のりを、ゆっくり自宅まで帰る。
津波によって破壊された仙台港の灯台

2011年5月16日月曜日

被災地石巻

今日は石巻の親戚宅を訪問。そこは3月11日の震災の被災地。津波で1階部分は浸水し、しばらく水が引かなかった地域。往路は一般道のみで、復路は有料道路を使った。往路は仙台市内の国道4号線を北上し、利府街道から石巻方面へ。昔から馴染みのある道路なので通ったが、45号線を仙台から石巻に海沿いを走って行くのが正直こわいと言う気持ちもあった。仙台に到着した日に港周辺の、まだ片付けもされていない被災したままの状態を見て以来、自分の力ではあらがうことのできない自然に対する畏怖の念が、どこか心の隅に住みついてしまっている。仙台~多賀城~松島と走り、東松島の川沿いを走る頃から雰囲気が変わった。大きな木が巨人にでも引き抜かれて投げ捨てられたように、ありえない場所に転がっている。畑の中に車があったり、家の屋根だけがあったり、海や川の水が見えない場所で、だいぶ片付けられたと言われる今でも木の幹や大きな枝がそのままだったりする。石巻の市街地に入ると砂埃が舞っている。自分と同じようにバイクに乗る人には、マスクをしている人もいる。これを想定して自分も準備していたのだが、実家にマスクを忘れて来ており、いつもならまあ良いやと思うところ、忘れたことを本当に後悔する程に砂埃の舞い上がり方がひどい場所もあった。そして道路の路面の隆起や陥没がひどく、道路の状態や砂のおかげで信号での停車時や渋滞でのノロノロ運転の最中には普段の倍は気を遣った。親戚の家のある集落に向かうには、北上川の川縁の堤防を走る。サーッと一面に砂が浮いていたり、境目がわかりづらい状態でアスファルトから砂利に路面が変わったり、全然安心して運転できるような路面ではなかった。災害支援車両も多く走っており、バイクで走ることがそのような車両の邪魔になっていないか気を遣ってしまう。他県ナンバーのバイクに乗っていることが、負い目であるかのように気が重たくなった。親戚の家に到着し庭を眺めると、一見平静を取り戻したかのように見えるが庭の木々はよく見ると枯れている。海水にしばらく浸されていた木々はヘドロで汚れ、わずかに残る葉っぱもヘドロが乾燥した泥色が付いている。家の中もだいぶ綺麗になっているが、1階部分はヘドロだらけで掃除が大変だったとか。田舎の家なので多くの部屋が畳であり、新しいものへ変えなければならないが、しばらくの間はどうしようもないのでゴザやカーペットを敷いている。2ヶ月経った今でもこのような状態なのだから、震災後、家に戻った時の大変さと言ったら相当なものと思う。この親戚の家に来る前、この家のお墓に手を合わせにお寺に寄った。墓場はひどい有様で、灯籠が倒れているのはもちろんのこと、土台から割れてしまっていて、どこから手を付けたら良いのかわからないものもあった。大きな石が真っ二つに割れている様を見ると、地震の規模の大きさがわかるような気もするが、想像するにはあまりにも恐ろしい。仙台への帰り道、行く時には見なかった道路の亀裂を多く見た。有料道路の高架区間では、道路横に転落防止の為に設置されている壁が多くの箇所で崩れており、大きな地震が今発生したら足元から崩れてしまうのではないかとこわくなったりもした。我が故郷、完全に復興するまでは多くの時間が掛かりそうだ。

2011年5月15日日曜日

焼肉とビールが旨かった翌日

昨晩は大学時代の友人宅に泊まったので、今日は米沢近郊から仙台まで移動。
天気は良く、久し振りにファンが回りまくってブラックバードのエンジンが熱いと感じた。日曜日なので車も多かった。
今日はスーパーブラックバードの燃費のことを少し書く。今回の仙台帰省や山形への移動の際、5速ギアで一般道の速い流れに乗ったり、渋滞をずっと3速ギアか4速ギアで我慢したりということが多かった。ほとんど6速ギアに入れることなく給油を2回、それぞれ燃費を計算すると、およそ15km/litterだ。今までは燃費が良くても16km/litterだった。カメがノロノロと進むような渋滞ではなければ、およそ同じような燃費が期待できると思う。ブラックバードに乗り始めの頃は、もっと燃費が悪かった。エンジンを上まで回した時は別にして、ラフなアクセル操作のせいだと思う。最近は機械に優しくするつもりで、アクセルを丁寧に操作している。アクセル開度に対するエンジンの燃料噴射量とエンジン回転数の相対関係とか、その辺も大きく燃費に関わっているのだろうけど、これについては調べなくても長くブラックバードに乗ればわかることだ。調べてもなかなか資料が見つかりそうにないから探したくない気持ちもあるけどね。
山形から仙台に移動する間、天気が良いこともあって多くのバイクとすれ違った。すれ違うバイクを見るに、自分が乗りたいと思う程にカッコ良いなーと思えるバイクが全然ない。大型二輪の免許を取ってバイクを買おうと思った時、ブラックバード以外の購入をほんの少しだけ検討したけど、迷いなくブラックバードを買った。自分はバイクが好きというより、スーパーブラックバードが好きなのかもしれない。10年憧れたバイクはやはりカッコ良い。

2011年5月14日土曜日

ルーツのひとつ山形県

今日は山形へ墓参りと親戚に会うことと、大学時代の友人との夕食を目的としてバイクで出掛けた。
出掛ける前から変な感じがしたので事故に気を付けようと思っていたところ、2件の事故を目撃。ひとつ目は信号のない交差点での事故。メインが見通しの良い片側1車線の直線の国道で、国道に出ようとした車と、国道を直進していた車が衝突した事故のようだ。大破した軽自動車を含めて事故関係車両は3台。たまたま通りかかって事故車両を見た訳だけど、もしかしたらたまたま自分が通りかかった時に脇道から車が飛び出して来るかもしれない。支線から本線に合流する際、「こちらに向かって来ている車両の運転手がブレーキを踏むだろうから大丈夫」と本線を走っている車両のスピードを考えず、支線から出てくる車両の運転手はあまりに多い。自分と相手の相対的位置関係を確認せずに、自分勝手な運転をすれば事故を起こす。または事故に遭う可能性は格段に上がると思う。ふたつめは、片側1車線のトンネルとカーブが連続する山あいの国道での事故。まず給油している時にパトカー、救急車、消防車が連続して走って行ったので、事故が起きただろうことは想像した。片側1車線の道路が続いていることはわかっていることなので、事故の規模が大きいと通行止めになったり渋滞がひどくなる。そしてやはり事故現場近くなると渋滞が起きており、警察官が事故処理にあたっていた。消防車が出動していた理由は、事故がタンクローリー車に乗用車が自らの車線から飛び出して衝突していたからだ。タンクローリー車からは、道路に大きな染みを作る程度の燃料と思われる液体が漏れていた。緩いカーブで乗用車がハンドルを切らずにタンクローリー車に突っ込んでおり、車両の破損状態を見るに、スピードの出し過ぎでカーブでハンドルを切り損なったというものではないと推測できる。車にトラブルが発生していたのではなければ、おそらく事故の原因は乗用車の運転手の居眠りか何かだろう。先を急いでいても、目的地に到着できなければ意味がない。疲れている早く着きたいという気持ちを抑えて休憩を取る勇気が必要だ。目的地にちゃんと到着できなければ、車両は便利な道具ではなくなってしまう。
バイクに限らず乗り物を運転するならば、自分の技量を過信しないこと、運転中には自分と周囲の動きの予測とその信頼性を常に考察すること、自らを危険なスペースに置かないよう、常に危険からの回避行動を取ることが必要だと思う。
自分が出発の時間を少し早めていたりしたら、もしかしたら自分の事故の当事者になっていたかもしれない。やはり今日のように少し変な感じがした時には、特に気を付けて運転しようと思った。

2011年5月13日金曜日

青葉城跡

昨晩寝る前に中学校の卒業アルバム見てみた。全然おぼえてない。写真のアルバムを見ても、中学時代のはどういったシチュエーションでそういう写真が撮られたのかとか、ホントよくおぼえてない。一緒に写真に写っている人達に申し訳ないな。
今日は午後、青葉城跡におかんと行って来た。政宗の写メを送れという嫁さんからの指令を受けてのものだが、何て従順なダンナなんだろ。自分を誉めてあげたい。天気が良かったこともあるけど、仙台って良い街だなと思った。気候も厳しくないしホント住みやすいと思う。それだけに今回の震災は本当に残念だ。

青葉城跡 伊達政宗
震災後ということは、実家の近辺ではあまり意識することがなかった。ただ、今日買い物へ行ったショッピングモールは、店内は照明が間引きされて薄暗く感じられ、やはり慣れない自分には多少の緊張感を強いるものだった。お土産の下見もしたけど、原料が十分に調達できていない仙台名物のかまぼこは、いまだにひとりあたりの購入点数を制限しての販売だ。旨いかまぼこを嫁さんにリクエストされていただけに残念。こんな時期なので仕方がない。
今日はおかんを乗せての車でのドライブだったけど、仙台はやはりスクーターや小型のバイクが多い。北海道に較べ十分とは言えない道幅の道路を、ヒョイヒョイ車の間をすり抜けられると、車を運転する側としては引っかけないかと心配になってしまう。仙台に住んでいた頃は、自分がすり抜けをする側だったのだけれど・・・

2011年5月12日木曜日

被災地仙台

仙台到着の日。前日母親から「地方から被災地を興味本位で見に来て、被災者の感情を逆撫でしているような人がいるから、あなたもそうであると思われないようにしてね」と電話で言われていた。仙台港に到着し、フェリーターミナルの敷地から出るとすぐに震災後被害を受けたボコボコの車やトラック、コンテナ等が整理して並べられていた。少し走ると林の中に車が横転したり、ひっくり返ったり、または木にもたれ掛かったり、震災で被害を受けたそのままの状態で放置されていた。もはや2ヶ月前のことだと言うのに、未だ手付かずの状態で放置されている車があるということに衝撃を受けた。カメラを取り出して撮影したい気持ちに駆られたが、地方ナンバーのバイクにまたがり、母親からの話を聞いていた自分には、カメラを取り出して目の前の震災で被害を受けたままの光景を撮影する勇気がなかった。道路脇に駐車された車をよく見ると、壊れて動かないだろう車が混じっていることも。何なのだろう。非日常が簡単に目の前に存在する。新聞や雑誌、インターネット等で写真はたくさん見たけれど、自分の目で見る悲惨な光景というのは格別心に残る。こんなことってあり得ないと思った。目の前に広がる光景を見て、心が感じたことを言葉に表すのはとても難しい。
仙台の実家に着いて、母親といろいろ話した。今回もやはり「バイクには乗らないで欲しい」ということは言われた。「わたしの兄弟から乗るなって言われたでしょ?」確かに母親の兄弟には電話などで「乗るな」と言われた。でも自分は乗りたいし、乗ると思う。危険だと思わないことはない。車みたいにシートベルトや安全装置が充実している訳でもない。むしろ、危険と思い過ぎてビビっているところもある。乗る前に、「転びませんように」「ケガをしませんように」「事故に遭いませんように」「危険な目に遭いませんように」「無事に帰って来れますように」といっぱい心でお祈りをするのはいつものこと。自分で転んでケガをしたり、相手が悪くて被害者になるだけではなく、自分が加害者になる場合もあるはずなので「事故を起こしませんように」とお祈りし、安全運転を心掛けるのも忘れてはならない。バイクに限らず、出掛ける時は無事の帰宅をお祈りするのが良いと思う。無事じゃないと何も楽しくない。

2011年5月11日水曜日

バイクにかかる道具のこと

バイクの道具について。バイクを買って乗り始めるのに際しては、自分が思いつく必要最低限で済ませるのが良い。周囲の人に勧められても、自分が使わないと判断するならば絶対に買うべきではない。バイクにしばらく乗ると自分が本当に必要な道具がわかってくると思うので、それから必要な道具を買うのがベター。実際買うに際しても、下調べを十分にするべき。掛かるコスト(お金)はもちろんだけど、買おうとする道具の持つ能力がどれだけのものか調べることが重要に思う。今、自分がどれだけの能力を道具に要求するのか、そして最終的にどこまでの能力を道具に要求するのか想像するのが大切。
自分の経験を書くと、北海道の春先まで対応できるバイク用の防寒ジャケットが欲しかったので、適当な値段でこれなら十分だろうと買った。実際着て使ってみて、まあこれは値段相応で十分だなと思っていた。その道具しか知らなかったらそれで十分。バイクに1年乗って、雨具が必要と思った。けれど、カッパは高価なものでも基本的に蒸れるのであまり好きではない。ひとつお気に入りのカッパも所持している。今なら持ち運ぶのにもかさばらないカッパも売っている。セローを買う際、必要に迫られてツーリングジャケットを買った。ゴアテックスのジャケット。これは防水透湿性だ。これが大きな違い。カッパを持ち運ぶ必要がない。値段は高いけど、ひとつの道具として持っている能力は、今までふたつの道具でまかなっていた能力がひとつの道具を持つだけで済む。言葉にすれば僅かだけど、実際使うことになると、ひとつの道具でふたつ以上の能力を発揮することは、物凄く代え難い価値があると思う。
まー、このことはバイク用品を買うことに限らず、様々な事に繋がることと思うけど。

仙台へ向けて出発

出発時の時間と距離 目が覚めたからとは言え朝早すぎ
今日は苫小牧まで移動し仙台行きのフェリーに乗船。朝早く自宅を出発し、札幌のバイク屋さんでまずタイヤ交換。時間掛かるものかなと思ったらあまりにあっさり終わってしまい、昼から時間をかなり持て余してしまった。仕方がないので支笏湖畔で1時間以上ボーっとして時間を潰した。ベンチに腰掛けてると天気が良いせいか、バイクが次々やって来てはちょっと休憩して去って行く。自分のように時間を持て余している人は居ないようだ。寒さ対策をしていたせいで、湖畔は暑くて仕方がないので苫小牧へ移動。湖畔は涼しいかなと思っていたのに残念な結果だ。だいぶ時間が早かったけど苫小牧のフェリーターミナルへ入ると受付が始まっていたのですぐに手続きを済ませる。受付の人、いつからやってるのか知らないけど、何時間も前から受付業務大変だろうなー。少しフェリーの写真を撮ったりしてターミナルの外に出ると、スーツを着たおじさんに話しかけられた。何だろうと思うと今日は仕事だけどライダーとのこと。バイクに乗っていると、意外なところで話しかけられる。何回目だかわからん。話しかけて来たおじさんは、旅するライダーというか、自分がやってみたいと思っていたキャンプをしつつ旅をするライダーだった。自分が時間を持て余していたこともあったけど、小1時間は話したかなー。せっかくだからいろいろ教えてもらった。オフロードバイクのこととか、キャンプ道具のこととか。もっと時間があったらまだまだ教えて欲しいことがいっぱいあった気がする。自分が今年行きたいと思っている函岳にも2回バイクで行ったことがあるそうだ。経験も豊富そうだし、良い先生になってくれると良いと思う。せっかく携帯電話の番号を教えて貰ったので、機会をみて連絡してみたい。
バイク屋さんではタイヤ交換の時間中、担当さんがセローの状況を報告してくれた。てか、休みなのに自分が来るだろう時間に合わせて出て来てくれた担当さんには申し訳なかったな。セローの購入を決める時には自分の中で変な葛藤があったけど、やっぱりあの人が自分の担当さんで良かったなと思う。同じ店でも他の人が担当だったらどうなのかなーって思う部分もあるし。もちろん自分が通うバイク屋さんは良いバイク屋だと思う。ひとつのお店として、応対とか平均以上の点数を付けられると勝手に思っているし。しかししかし、人って何回も話なりやりとりなりしてみないとわからないけど、自分は自分の担当さんがホント当たりだと思う。もし、バイクを買いたい人が居たら、自分の担当さんから買って貰えるよう勧めてしまうと思う。そして、肝心のセローの状況としては、仕方がないかなーって感じ?!担当さんのお客さんでセローに長く乗っている人に聞いたところ、似たような症状や、もっと重いと思われる症状が出ていたりするということだ。距離が出てくると何かしら不具合が出てくるのかな。ま、当たりの車体ではなかったと言うことで諦めることも可。全てにおいて100%を求められるのは、新車を買った場合に限ると思っているから。いちおう部品を交換したり、まだ調べたりしてくれているようなので、担当さんから連絡が来るのを待つかなー。
スーパーブラックバードは、リアタイヤのみミシュランのパイロットロード2へ交換。パイロットロード3ってのが最新型だけど、パターンが好みではないことと、評判の良かったタイヤがどのようなものか1度使ってみたい興味があった。バイクのタイヤって、使い方にもよるけど車に較べて物凄く消耗が早いし、バイクがきちんと走ることに対してタイヤの能力への依存度が凄く高い。バランスを考えるならばもちろんフロントタイヤも一緒に交換すべきと思うけど、自分のタイヤの使い方を消耗具合から考察すると、今回交換したリアタイヤを使い切る頃にフロントタイヤも交換時期になると思う。そんな訳で今回はリアタイヤだけ交換。

溝もばっちり、これで安心して乗れる

タイヤを交換した距離12255km
明日は仙台の実家へ。どうなっているのかな。ちょっと複雑な心境。

2011年5月4日水曜日

セロー入院?!

今日、バイク屋の担当さんが、遠路はるばるセローを引き取りに来てくれた。エンジンの息継ぎを点検、整備するためである。売った側にも責任があると言えばそうなのかもしれないけど、言葉にするのは簡単でも実際にやるのは大変なことだ。距離が出ても良いと言ってあるので、プロに診てもらってとにかく息継ぎ現象が解消されると良いなあと思う。しかし、5月になってもメチャクチャ寒い中、引き取りに来てくれて本当にありがたい。
セローを点検整備に出したことで、仙台への帰省はスーパーブラックバードで行くことになる。換えるには本当はまだ早いと思うけど、仙台へ出発する日にリアタイヤを新品のパイロットロード2に交換する予定。担当さんには口頭で伝えておいた。前から仙台行きをセローでということを担当さんに話していたのですいませんと言っていたけど、それよりもセローの面倒をよろしくお願いしますって感じ。自分は安く売ってもらった気持ちでいるけど、調子を崩したセローを売ったことで申し訳ないと思ってくれているならば、点検整備費用を安くしてくれるか、タダにしてもらえればありがたい。購入して引き取ったばかりのバイクなので、こういう場合はどうなるんだろう?バイク屋さんで費用をみてくれるのかな?でもあまりケチなことを言って、お金を払わないのは良いことではないという意識があるので、請求されても納得できる内容ならばちゃんと払おうと思う。まあ、自分がこういう気持ちになれるのも、担当さんに良くしてもらっているという潜在意識があるからだろう。人の気持ちってそんなものだと思う。

2011年4月30日土曜日

天気の良い日と2台のバイク

天気が良かったので、バイクを2台とも動かしてみた。
まずセロー。ずっと気になっていた近所の山に入るも、雪がまだ残っていて全然入って行けなかった。仕方がないので浜まで走り、砂地を初走行。まず思ったこと。ブラックバードじゃ無理。1速や2速の低速で、場所を選びながら走るのはかなり難しい。セローでさえタイヤがやや砂に埋まりそうになりながらなのに、ブラックバードだったら埋まること間違いないだろう。ま、テクニックもないから埋まるんだろうけど。でも海や山を走るのは楽しいと思った。アスファルトの路面だけを走っていたら絶対にわからないことだらけ。難しいし、考えないと走破できないだろうし、上手い下手は別にして、こういう場所を走るとこうなるということを知っていることは、知識として絶対に得だと思う。そしてエンジンの息継ぎ。帰り道、十分にエンジンが温まっただろう状態で発生し始めた。今日はアクセル一定の状態からいきなり息継ぎ。はっきり言ってこわい。1回だけだけど、アクセルオフ時にバックファイアも発生。単気筒エンジンで吸排気系ノーマルなのにバックファイアってありなんだろうか?明らかに不調なのか?燃調が悪いと思うのは自分だけか?とりあえず、この点についてはバイク屋の担当さんにメールしておいた。
雪に阻まれて引き返したところ
天気の良い状態が続いていたので、いったん家に戻ってブラックバードに乗り換えて再び出発。ブラックバードは昨年乗り出した頃に原因不明のカタカタという異音とともにチェックオイルランプが点灯したこと、カランカランという音とともに2回程ギア抜けが発生した以外、不具合は発生していない。走行距離が少なかったとはいえ、2001年モデルの車体でほとんど故障無く走っていることが凄いと思う。聞くところによると、ブラックバードはカブ並みに丈夫だという話だ。インジェクション仕様のエンジンの掛かりは良いし、自分にとって本当に良い相棒だ。長く付き合いたいし、自分次第で本当に長く付き合えると思う。
セローがいまいち不調なので、仙台への帰省はブラックバードでしようかと考えている。

2011年4月26日火曜日

セロー発進!

セロー引き取りの日。天気予報は当たらず、札幌で雨は降っていなかった。バイク屋の担当さんに、予備で購入した部品の交換の仕方を一通り教わった後、さっさと出発。寒い思いをしたくないので日が暮れる前に自宅到着を目指す。途中、燃費を計るために一度ガソリンを満タンに入れる。他、嫁さんにお土産として普段食べることができない、札幌でしか買えないパンを買った。それ以外は特に用事もなかったので、とにかくセローを走らせることにした。

セロー乗り出し記念写真
運転してみるとブラックバードとは明らかに違い、街乗りはクラッチが軽いこと、車体が軽いことでホントに楽だと思った。ちょっとした段差を乗り越えても、運転者にはほとんど伝わってこないのでそういう点でも気を遣わなくて良いので楽だ。ただし、パワーは無い。250ccという排気量にパワーを求めてもいけないが、自分の基準がブラックバードなだけにパワーが無いことはどうしても印象に残ってしまう。ただし、燃費を考えると、レギュラーガソリンでブラックバードのおよそ2倍の燃費だから、単純に距離を走るだけならとても優秀だと思う。そしてスピードも出ない。セローの巡航速度はブラックバードのマイナス20~30km程度だろう。まあ、出力の高さと燃費の良さは反比例するものだと思うので、自分がどこで納得し乗るか、どこで折り合いを付けるかが問題なのだろう。
さて、セロー初乗りの320kmの旅は、途中雨にあたって寒い思いもしたが、バッグに入れていた重ね着用の服を着込んでしのいだ。ブラックバードを引き取りに行った時よりは寒くなかったと思う。燃費は1回目の給油でリッターあたり31.7kmで自宅近くで2回目の給油をした時には30.7kmだった。2回目の給油で燃費が悪くなっているのには訳がある。
セロー初乗りにしてわりと長距離の旅。200kmくらい走っておかしいなおかしいなと思っていたところ、やはり明らかな不調がエンジンにあるのがわかった。加速時に時々息継ぎをするのだ。アクセルを開けた時、一瞬エンジンが止まった感じがした後に加速を始めることがある。低速ギアで交差点での右左折時にこれをやられるとまともにバランスを崩すのでこわい。アクセルオフでの減速時にも不自然に減速する時がある。不自然に減速した時にアクセルを開けるとエンジンが息継ぎをするので、これはワンセットの現象のようだ。そして、アクセルオフのみで減速した時、「カッ!」とか「カキッ!」というような音がする時がある。こんな現象を確認するために不必要に加速と減速を繰り返していたので、2回目の給油の際に計算した燃費は1回目に比べて悪かった。
自宅到着後、すぐにバイク屋さんに電話した。とりあえず、何かしらの対応はしてくれそうだ。そうでなくては困るのだけど。ただ、自分がバイク屋さんから遠方に住んでいるので、その点がネックだろう。自分がバイク屋さんだったら、遠方に住むお客さんの対応は面倒くさい。はてさてどうなることやら。
セローとの付き合い始めは順調な滑り出しではないけど、きちんと付き合って行こうと思う。

2011年4月18日月曜日

寒い寒い春先

スーパーブラックバードで春先の320kmツーリング。昨年の乗り出しでメチャクチャ寒い思いをしたことをふまえ、考え準備して臨んだにも関わらず、日中の気温が予報通りに上がらずまた寒い思いをした。前日の降雪状況を考慮に入れ、コースは海沿いを北上。小雨が降る中しばらく走った時は雪に変わらないかドキドキしたし、トンネルの出入り口が濡れていたりシャーベット状の雪が残っていたりでコワイ思いもしたけど無事に帰れて良かった。来年は5月に入ってから引き取りをしようかと考える。

気象庁のデータでみる通過時の気温
S幌 5.0℃
I狩 4.5℃
H益 6.2℃
R萌 4.8℃
H幌 5.9℃
T塩 3.6℃
W内 3.6℃

マジ寒かった。
ヘルメットの中でうっすら鼻水垂らしてた。
自宅に着いてからアゴが少し疲れた感じがしたのは、歯を食いしばって寒さに耐えていたからだろう。
運転中は体がこわばったりはしなかったので、寒さ対策が効いたと思う。
自宅到着後、目の前を悠然と歩いて行ったシカさん

2011年4月17日日曜日

2011年シーズンの乗り出し

早朝の都市間バスに乗り札幌へ向かった。天気が悪く、ひどいみぞれで途中事故車や道路脇に転落した車を見た。17日にスーパーブラックバードを引き取りに行こうと決め、3日前くらいの天気予報まではそんなに悪くなかったのに、そこから当日までにどんどん予報が悪い方向へ。実際の天候は予報よりも悪かったと思う。当初は16日の夜行バスに乗って17日の早朝に札幌に着き、お昼には札幌を出発して戻る予定だった。結局どんどん悪くなる天気予報を見て、17日にバイクを引き取って、翌18日の日中に戻る予定に変更した。

バイク屋さんに到着し、まずは購入したセローと初対面。だいたい思い描いていた程度の車体。またがってみると非常に足つきが良く、女性に人気があるというのもうなずけた。頼んでいたアンダーガードもしっかり装着されていた。車体を見るまで担当さんから説明もなく知らなかったこととしては、ブレーキレバーとクラッチレバーがショートタイプのものに変更されていたことだ。車体のキズを見るに右側に転倒した時にブレーキレバーを折ってしまったのだろう。もちろんキズひとつない車体であれば言うことはないけれど、自分も倒すだろうし、多少のことは中古を買ったので目をつぶる。レバーがショートタイプに変更されていることは、折れる可能性が低くなっているということと理解すれば、ちょっと得をした気分になれる。エンジンを掛けてもらって単気筒のエンジン音、排気音を聞くと、早くセローで旅に出てみたいと思った。想像していたよりも楽しく付き合えそうな気がする。

ブラバを引き取る前に、トライアンフタイガー800XCの売れ行きはどうかと聞いてみると、ちょうど納車前の車体があるとのこと。カタログを送ってもらったりしていてとても気になっていたバイクだったのだけど、実車を見てやはり格好良いと思った。そして、またがせてもらったところ・・・もちろん細心の注意を払って汚したりキズをつけたりしないようにしたけど・・・またがって車体を起こしてみると、片足のつま先程度しか足がつかない!シート裏の部品を調整して少しシート高を下げてもらい再度またがってみたけど・・・両足のつま先がつく程度・・・足が短いのか・・・いや、これはヨーロピアンサイズなだけだ!と勝手に結論を出した。何故なら自分はブラバの足つきが悪くて困っていないから。バイク屋の担当さんも、『足つきは悪いバイクですね』って言ってたし。いつかはBMWのGSと並べて購入の対象バイクとして考えてみたい。

その後、スーパーブラックバードの引き取り。
今年のスタートは11503kmから

リアタイヤはセンターの溝がなくなっているのでシーズン中の交換が必要
半年振りなのでちゃんと乗れるか心配だったけど、初めて乗った時と同様に意外に乗れた。ブラバが乗せてくれてるとも言う。今シーズンもよろしくなブラックバード。

引き取って乗り出した後はちょっと買い物をして、天候が良くなかったので予約を取っていたホテルにすぐチェックインしました。

2011年4月6日水曜日

震災後初の仙台帰省予定

仙台の親から4月3日(日)に、震災後初めて車にガソリンを満タン入れることができたと連絡があった。その後、実家の近隣地域ではガソリンスタンドに並ぶ車が居なくなったとのこと。4月4日(月)に山形にいる大学時代の友人に連絡をとってみると、少し前からガソリンの供給は震災以前並みに戻ったということだった。やはり太平洋側よりは日本海側の方が状況はだいぶ良いようだ。仙台の実家はライフラインがほとんど復旧し、都市ガスの供給地域なのでガス設備の面では多少不便があるようだが、それ以外はだいぶ楽になったようだ。電話で話す声にも以前程の緊張感が無い。5月には様子を見に行くからという申し出も、以前のように断られることはなかった。

少し前から帰省のためのルートを考えている。仙台は空港、海港ともに利用ができない状態なので、日本海ルートのフェリーを利用して仙台入りをするのが適当に思う。日程的にどうしても厳しくなるところだが、会社には仕方のない事情なので大目に見てもらい1週間から10日位の休みを貰う予定。異動した部署の上司の了承は得ている。北海道~本州を結ぶフェリーのルートについては、どこに上陸するかで事情がいろいろ違ってくるところだが、今のところは小樽~新潟のルートが有力。フェリーの乗船時間が他の航路を利用するよりだいぶ長くなるが、体力的には余裕ができると思っている。新潟から仙台までの経路上の親戚や、前述の友人とせっかくの機会なので会おうとも思っている。

今月は中旬過ぎからスーパーブラックバードとセローを札幌まで引き取りに行く予定。昨年、スーパーブラックバードを引き取りに行く前はバイクに乗れる嬉しさと、何かバイクに乗ることに対する恐怖感が入り混じっていた。今年は昨年と同様の気持ちに加え、バイクは被災した仙台の実家、地域に移動するための手段だということをどうしても考えてしまい、おもちゃを手に入れる寸前のウキウキした子供のような気持ちが凄く抑圧されている気がする。

2011年3月26日土曜日

震災に故郷を想う

2011年東北地方太平洋沖地震の当日、翌朝の仙台行きの飛行機に搭乗するため自分は嫁さんと車に荷物を積み込み自宅を出発した。今回の仙台への帰省は、親父の希望で家族を集め温泉旅館へ宿泊の予定だった。テレビで災害の状況を少し確認していたが、災害の程度もわからないし、家族のイベントを簡単に中止するとも思えずとりあえず自宅を出た。しかし、出発後間もなく姉からイベントは中止とメールを受信した。地震直後、母親とは携帯電話で話すことが出来たが、姉からのメールを受信した頃には携帯電話での通話は困難な状況だった。自宅に引き返しテレビを見ると、これまでに見たことのないような惨状が放映されていた。仙台の家と家族は無事という事が確認できていたが、親戚の多い石巻からの情報が全くと言って良い程に無く、いとこが津波にさらわれたとか、いろいろ情報が錯綜していた。

1週間後位には親族の被災の状況が明らかになった。自分のごく身近な縁者には死者が幸いなかった。ただし、自分からやや遠い親戚には家ごと行方不明になった人達もいる。家は残ったが浸水して住めないとか、地盤の沈下で家から水がなかなか引かないとか、とても気になる話ばかり。自分を育んだ場所を失う気持ちというのは今まで味わったことが無かったが、親しい人を失った時のように喪失感があるものだ。

仙台の親に早くそちらに行ってみたいという希望を伝えるも、『食料が無く、ライフラインの供給がままならない時に来られてもこちらの負担が増える』『原発の問題が解消されないうちは来るな』と断られた。それにしても実家に行く手段に『空路』『海路』が挟まる自分としては、まず本州へ渡る術が無い。仙台港や仙台空港を経由するルートが復旧するまでは相当な時間が掛かると思われる。隣県の空港を利用しても迎えが来る余裕が実家にある訳も無く、隣県の港を利用するにしても同様。道内を移動する時と同様に、車やバイクでの移動が便利で頼りになる状況だ。ただ、今日現在の状況で、仙台のガソリンスタンドでは未だに需給バランスが崩れており、ガソリンの補給に苦労している状態。現状から考えると、自分が仙台へ向かえるのは『ガソリンの給油がある程度自由になる』『原発の問題が落ち着く』という条件が付く。そして、ガソリンの給油制限が続くほどバイクで仙台に向かう確率が高くなる。少しの荷物と自分だけ向かうならば、もちろんバイクの方が有利だし経済的だ。多少道路が悪くても走れてしまうのも良いと思う。東北自動車道が通れるようになったとの報道があったので、サッと行って帰るならブラックバード、多少回り道をしたり田舎を訪れるならセローかなと思う。

多少ワイルドに生きることが出来るようにキャンプ用品を揃えようと思ったりとか、決して非常時の備えという訳ではなかったのに、今回の震災が起きたことによって、自分の気持ちがこのようなことを察知しているかのようなものであったり、セローを被災地巡りに使うならば、その用途に適していることに複雑な気持ちだ。

2011年3月6日日曜日

なるようになるさ

4月から仕事の上でのポジションが変わることになった。サハリン縦断ツーリングをしたい自分個人としてはとてもありがたくない。家に帰って嫁さんにこのことを話すと、『車はあんたとわたしで2台必要だけど、バイクは2台も必要ないしただの贅沢だ!サハリンに行かないんだったらただのムダじゃん!道具もあんなに買って!』と怒られた。行けるかどうかは今はまだわからないし、はっきりするのは遅いと6月位だ。つーか、関心ないかと思ってたら意外とエキサイトするんじゃんと思った。

こんなことを友達に話すと、『オレ、毎年釣り竿買ってたら嫁に「体はひとつしかないのに何本竿が必要なの?」って言われたから、「魚の種類は無数にあるんだ」って言ってやった』とw道の種類は沢山ないけど、オンロード、オフロードとバイクにも種類があって、ブラックバードはオンロード向けだしセローはオフロード向けだ。昨年ブラックバードで予期せぬ砂利道を2km程走ったことがあるけど、ライポジが前傾姿勢の大型バイクでオフロードはかなりキツイ。てかマゾじゃない限りわざわざSS系のバイクでオフロード走らんだろーw

この前、ツーリングマップル北海道を見ながら『今年はセローで函岳行ってみよう』と思ったので、行けばサハリン行かなくてもまぁ、多少溜飲は下がるかな。函岳の山頂までブラックバードで行くのはきっと無理だ。無理じゃなくても自分はきっと物凄い労力を使い、ブラックバードに相当の負担を強いることになると思う。函岳山頂は、天気が良いとオホーツク海と利尻山の両方見えるらしいので是非行ってみたい。

大学入学に伴っての北海道上陸後15年。メインの観光地は襟裳岬を除きほとんど行ってしまったので、今後はマニアックでも綺麗な景色を求めて旅をしてみたい。

それにいろいろ調べるうち、キャンプとか今まで全然やったことないくせにちょっと興味が出てきたりして。セロー用にサイドバッグ買ったので、それにキャンプ道具を詰めてホテルに泊まるより割安な旅が出来るかなと。メシは行った先々でその土地のおいしいものを食べたいので、キャンプにはテント、マット、寝袋があれば十分かな。ただ、寝起きにコーヒーやお茶を飲みたくなるかもしれないので、お金のある時にストーブやポットなどを買いたい。ライダーハウスやユースホステルなんかにも興味はあるけど、多少ワイルドにテントで寝ることも軽く出来るようになりたい。宿泊施設の中でただヌクヌク過ごすのは自分らしくないように最近思えている。

2011年3月4日金曜日

"LONG WAY ROUND" & "LONG WAY DOWN"

もともと車やバイクや自転車に乗って国境を越え、旅行する人の存在は知っていた。国境をまたぐ際、車やバイクは税関での手続きが必要で、既存の交通手段を利用するバックパッカーや自転車による旅行よりも手続き上面倒なことが多い。ただし、国境を越えた後の移動の範囲や交通手段の出発時間等を気にしなくて良い自由性は、他の移動手段に比べようのない利点だ。

バイクで旅に出たいなと思うようになった時、世界観の構成や物語的に好きなスターウォーズのエピソードⅠ・Ⅱ・Ⅲでオビ=ワン・ケノービを演じたユアン・マクレガーがバイクで世界1周というドキュメンタリー番組の存在を知った。嫁さん的にユアン・マクレガーはトレイン・スポッティングのユアン・マクレガーだろうと言うが・・・まぁ、それはどっちでも良いけど、ユアン・マクレガーという有名な俳優が親友で俳優のチャーリー・ブアマンとバイクで旅をするという番組のDVD"LONG WAY ROUND"を買って見た。はっきり言って、バイクを運転できるカメラマンが同行したり、バイクのスペアパーツや工具、撮影機材、食料を積んだサポート車付きでの旅というのは、自分を含める一般人には有り得ない話で、望んでも実現しないだろうけど自分は望むことのない様態だ。けど内容的にはとても面白い。バイクが好きで旅好きなら楽しめる作品だと思う。個人的にはモンゴル~ロシア・マガダンの区間がとても好き。同行するカメラマンのクラウディオもなかなか良いキャラクターで面白い。オモロイオモロイと軽くハマッて次作"LONG WAY DOWN"も買って見た。ユアン・マクレガーの奥さんが途中で旅に同行したりと、個人的にはどうでも良く感じた部分もあるけど、アフリカにある未知の国々をバイクで走るということに関してはとても興味を持った。現実性もなく漠然と、『いつか自分も行ってみたいなー』と。

そして、その後バイク旅が楽しく思えた時、『手始めにサハリン行くか!』となったのです。

2011年2月20日日曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(8)

先日ネットで注文したラフ&ロードRR6052アタックザックと、2つ目のミラーシールド(ラフ&ロードA4001 TRD)が届いた。ミラーシールドについては買って良かったと思った。改めて、何かをネット通販で買う時の下調べは慎重にしないといけないなと思った。限りのある財布の中身を失敗することなく有効に使おうとするならば、出来る限りの下調べはやっぱり必要だと。前回買ったミラーシールドは使うけれど、自分がこういうのが欲しいと思っていたものとは違う。視認性については、ライトスモークベースのチタンレッドでかなりの時間帯をカバー出来ると思う。嫁さん的には、『わたしのヘルメットも同じ色のシールドが欲しい』ということで、5月位までにお金に余裕がある時に購入を予定。嫁さんが『カッコ良い』と思う色らしい。自分はキラキラのコガネムシ色だなと思っている。アタックザックについては、バイクで遠出するにあたって凄く便利そうだと思って購入したけれど、サイドバッグを手にした時のような感動はなかった。たぶん、物凄く期待していたので、期待外れではなかったけれど、感動が少なかったのかなと思っている。このザックは背負えるだけではなく、リアシートに専用のバンドを使ってくくり付けることも出来るのが売り。実物に触れてみて、自分の想像より生地や縫製がしっかりしていたのがとても良かった。物を入れるだけの性能ならば、他に良い商品がいろいろなメーカーから出ていると思う。けれど何故サイドバッグ2個とアタックザック1個の組み合わせなのか。これは自分のこわだわりというか、バイクを降りて荷物を持って歩くことを想定して考えた結果だ。両手にバッグ、背中にザックであれば、荷物を持って歩くのも面倒に感じないのではないかというアイディア。旅行の期間によっては荷物の量に対応しきれなくなる収容可能容量だろうけど。いちおうメーカーであるラフ&ロードの資料によると、サイドバッグ40リットル(20+20)、アタックザック30リットルの計70リットル相当の荷物を持ち運べる。荷物をリアシートにくくり付けることが出来て、なおかつ背負うことが出来るタイプの多くは大きく口の開いたダッフルタイプが多い。ここでザックタイプのものを選んだ理由は『小物入れがいくつか付いている』からだ。小物をバッグから出すのに毎回中身を引っかき回すのはとても面倒に思う。

昨日、バイクを買うと言っていた柏の友達にバイク購入のプロセスに進展があったかメールを送ってみた。程なく『ちょうど今日納車です』と写メ付きで返事が来た。マジ羨ましかった。まず、今時期バイクに乗ることが出来るのが羨ましい。それに新車だろー。新車のウキウキ感はなかなか味わえないから!それと、奥さんとの交渉、結構頑張ったんだろうなーと思った。奥さんと娘がふたり居て、自分の給料で生活。彼の所得が幾らとかいうのは全然知らないけど、自分だったらきっとプレッシャー感じる。昨年秋に『何か節約するなら買えばー?!』と奥さんが言っていたの凄く憶えてるんだけど、よくホントに許してくれたなと思う。まず、稼ぎ頭がバイクでケガしたら困るからねー。自分も嫁さんがいるけれど、彼にはとにかく気を付けてバイクに乗って欲しい。自分も気を付けて乗ることを心掛けます。そしてまた箱根にツーリング行きたい!

アタックザックが届いて開封している時、嫁さんに『普通はこういうの買うの奥さんに何とか買ってくださいって頭下げて買ってると思うよ!文句言わないわたしを大切にしなさい!幾らしたのコレ?何?そんな値段だったらわたしの欲しいバッグ買えるじゃない!』と言われた。確かに安くはないけど、家計から捻出した費用で買った訳ではないので何の文句も言われる筋合いはない・・・と言っても、世にはいろいろな人が居る。きっと、こづかいで買った物でさえ返品して来なさいという奥さんも居ると思う。そういうことを考えると、ダンナのすることに寛容なんだか関心ないんだかわからないうちの嫁さん位がちょうど良いのかなと思ってしまったりするw

2011年2月17日木曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(7)

セロー購入の手続きが進んだ。バイク屋さんから送られて来た書類に必要事項を記入しハンコを押したり、住民票を市役所で取ったり。書類は今日バイク屋さん宛に送った。スーパーブラックバードを買った時と同様、購入を決めたのがバイクに乗る時期ではないので、お金は全額払わずにとりあえず内金をバイク屋さんの口座に振り込んだ。バイク屋の担当さんから『これくらい』と指定のあった金額を振り込んだけど、スーパーブラックバードを購入した時より支払い総額に対する内金の額が安い。これが多少の信頼のある一見さんではない客の扱いなのかなーと思った。自分は書類のやりとり等、手続きを出来る限り誠実に行えば、相手も応えてくれると信じている。特にお金のやりとりは慎重に。いずれにしても、お金の絡んだトラブルは1番おもしろくない。

つい先日、ラフ&ロードのホームページで、欠品していたRR6052アタックザックが入荷しているのを発見し、少しでも安く買いたいのと楽天ポイント欲しさで、すぐに楽天市場のお店で注文した。そして、ザックと一緒にまたミラーシールドを注文。前回買ったミラーシールドがまぶしい位の日差しの時にはあまり役に立たないだろう・・・と失敗に思えた買い物に言い訳を付けて約7,000円の余計な出費。『7,000円あれば・・・』と、20代の頃は思わなかっただろうけど、お金の価値をよく考えるようになった30代の自分には大きな金額だ。仕事の日のお昼ごはんには、嫁さんにおにぎりを握ってもらっている自分に7,000円が高くない訳がないorz

アタックザックが届くのがとても楽しみ。

2011年2月12日土曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(6)

バイク屋の担当さんからメールの返信が来た。あれこれ1時間位考えて、中古のセロー購入の意思を伝える電話をした。『これまでいろいろメールで長々とすいません』と言うと、『いやいや、心配されるのはよくわかりますし、メカの方にも気合入れて整備するように言っておきますから』とのこと。ロシアに持ち出して走るのが前提の購入で、途中で故障があっては困るというのを理解してくれての言葉だ。本当にありがたい。お金が掛かるかなと思っていた消耗系部品の交換については、『点検して必要があればする』ということらしい。確かに『現状販売』の車体ではないので、そういうことになるのだろう。

電話でインジェクション仕様のエンジンの押し掛けについて教えて貰った。今までインジェクション仕様のエンジンの押し掛けは不可能と思っていたけど、これは間違いで、押し掛けが出来るものも車種によってあるとのことだ。いやー、勉強になる。

結局、実車を確認せずに購入を決断したけど、これはスーパーブラックバードの購入からその後のアフターケアまで、担当さんと店を信用出来るという信頼の結果と思う。当初、オークションに出ている、ある意味素性の知れない車体を購入の対象にしていたことを考えると、購入を決めたバイクは中古とは言え、レンタルに貸し出しされていた車体なので整備はされているはずだし、自分が購入を決めなければ今年もレンタルに出されていた車体のはずなので、素性の知れないバイクを購入するよりは失敗のリスクが低いと思う。レンタルに出されていたことで心配することが無い訳ではないし、借りた人の中に乱暴な乗り方をした人が居たとしても、普通に中古車を購入しても前オーナーがどのような乗り方をしていたか知る術が無いのだから、それは中古を買うと決めた時点で負わなければならないリスクだ。中古を買うならば、車体の現状の状態が良く思えることがもちろん大切だけど、高く売るためにメーター戻しなどの不正をせずに販売してくれる業者さんを見つけることも大事だと思う。製造からの経過年数と、正確な走行距離がわかっていることは、中古のバイクと付き合うにあたって大切だと思う。何せバイクは走る消耗品だから。

バイクの購入を決める電話を掛けるまで、メールでのやりとりが失敗だなと思ったり、新車にするか中古にするか迷いに迷って自分の中のモヤモヤ感がどうにも晴れなかったけど、決めてしまうとバイク屋さんとの関係も、新車にするか中古にするかさんざん考えて答えが出なかったことも何だったんだろうなと思う。バイク屋の担当さんについては、客としての自分よりだいぶ懐が深い人だなと思った。自分が自信を持って言えることは、少なくとも、気の短い意地悪な人ではないということだ。

本当は新車のセローが欲しかった。けれど自分の大きな目的はやはりサハリン島縦断だ。そのことに焦点を当てると、新車にも『初期不良』というリスクがある。新車は良いけれど、新車だからコワイ部分もある。購入を決めたのは中古のセロー。カラーリングが気に入っている。オプションも自分が必要だと思っていた物が、自分で付ける以前に3点付いている。これはバイク屋さんがレンタルに出すと決めた時に付けた新品とのこと。新車を買わずにちょっと残念な気持ちだけど、中古を買って『ちょっと得したぜ!』と思って今日は寝る。

2011年2月11日金曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(5)

まとめて注文したアイテムの最後の2品が届いた。
◆DRC PRODUCTS D59-30-410 ミニフットポンプ ツインチューブ
 ツーリング最中のパンク修理後のエア補充の為に購入。使う機会がないことを祈るが、春先自転車のタイヤに空気を入れる時に練習がてら使ってみようと思う。ポンプを押して空気の出てくる量を感じ取ってみるが、大した量が出て来ず自転車でもエアの充填に時間が掛かりそうな予感。
◆GAERNE ToughGear ライディングシューズ ラグソールタイプ
 ブーツは迷いに迷った。オフロードライディング重視でヒザ下までの丈のある本格的オフロードブーツにするか、足首丈程度の歩くのにも負担を感じない程度のものにするか。どちらにもメリット・デメリットがある。結局、オフロードブーツは高額なこと、歩きづらいことがネックとなり、足場の悪い場所でも踏ん張りの効きそうなラグソールタイプのライディングシューズにした。バックルを締めたり外したりで脱ぎ履きするタイプなので脱ぎ履きはとても楽だ。泥だらけになっても手入れが楽だろうと期待している。ただ、ネット通販での購入だったのでサイズが微妙だった。購入者のレビューでは、『普段履いている靴のサイズにプラス1cm』というのが多かったので自分もプラス1cmにしたが、プラス0.5cmの方がぴったりだったと思う。足の甲周りがぴったり締め付けられ、ブカブカで合わないという程ではないのでそのまま使用する。足先が冷たくなる時期は、靴下を2枚履きでも行けそうな感じ。靴やブーツはメーカーによって足型が違うのでサイズ選びに苦労する。今までの経験上、通販で靴やブーツを買うのはとても難しいように思う。

バイク屋さんの担当さんからメールが来て、返信をしてまたのメールを待っているところ。そろそろバイクの購入を決めてしまいたい。

2011年2月8日火曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(4)

嫁さんに言われた言葉、『バイクの荷物、次々に届いて楽しいでしょう?』。確かに新しい物が届くと嬉しい気がする。要は『お金をパーっと使えて良いよね』『一生懸命になれる趣味があって良いね』と言っているのだと思う。自分ではあまり感心できないけどギャンブルで得たプラス収支分と、欲しい物を我慢して集中して貯めたお金が原資だし、これから通勤の主要手段が車から自転車に替わることを考えると面倒だ。ギャンブルで得た臨時収入的なお金はありがたいし、周りの人から見れば『どうせあぶく銭だろ』というお金かもしれないけれど、プラス収支に至るまで費やした自分の時間、賭けたお金、ギャンブルに対する自分の考え方を整理し実行するという作業に費やした時間、これを考えると結果的に得たお金は少ない気がする。ギャンブルというものはどうしても『運』に左右される部分が多く、自分の努力が報われる確率が低いのであまり好みではない。何をするにも『運』というものは伴うけれど、『運』を結果の主体原因とするものに自分の多くを捧げようとは思わない。こんな考えを持っている自分は、もちろんギャンブルに向いているとは思わない。通勤の主要手段が自転車に替わることについては、中年太りが著しいので多少でもその解消に繋がるだろうことを期待して頑張ろうと思う。病気になってしまったり、体が思うように動かないと何も楽しくない。ごはんを食べる時に、歯が痛いと何もおいしく感じないのと一緒だ。

そして、届いたアイテム達の使用前インプレッション。
◆ラフ&ロード チタンミラーシールド アライ TXシールド ライトスモーク:チタンブルー A4003TBL
 スーパーブラックバードに乗る時に使用しているRAPIDE-SRのミラーシールドがセミスモークベースのパープルで、これだと夜の視認性に問題があるのでライトスモークのチタンブルーを注文したけど顔が丸見えで失敗か。ライトスモークベースにするなら、レッドやパープルでも夜の使用に問題ないかも。購入理由はミラーシールドが好きだから。
◆デイトナ パンク修理キット 71627
 長距離ツーリングの大敵パンク対策で購入。チューブレスタイヤの修理用。使う機会がないことを祈る1品。
◆MOTUL タイヤリペア
 名前の通りのタイヤ修理剤。使い方が簡単なことと、ネットで見つけた使用した経験のある人のインプレッションが良かったので購入。これも使うことが無いと良いと思う。チューブタイヤでもチューブレスタイヤでも使える便利な1品。
◆ラフ&ロード パワーステンレスホースエアゲージ PR121
 タイヤの空気圧計。今まで持っていなかったのでこれを機会に購入。パンク修理後に必ず必要だし、普段バイクに乗る前に空気圧をチェックするのにも使える。
◆ラフ&ロード ハーディータイヤレバー PRO HTL03
 チューブタイヤを修理する時に使うタイヤレバー。チューブタイヤなんて自転車のしか修理したことないけど、やることはチューブタイヤなら自転車もバイクも一緒。違う点は、使う道具がバイクの方が多いくらいじゃないかなと考えるのは甘いかな。
◆ラフ&ロード ビートクリーム30g RR3307
 チューブタイヤのパンク修理の際、ホイールのリムとタイヤのミミに塗るクリーム。絶対に必要な訳ではないけれど、あれば丁寧に効率良く作業が出来ると思い購入。
◆岡田商事 ガソリン携行缶1000cc BT-1000
 UN規格取得品であり、消防法適合品。届くまでどんなレベルで作られた製品かちょっと心配だったけど、箱を開けて実物を確認するとしっかり作られた物に思えたので安心した。やはりそれぞれの規格を満たすのにはそれなりの品質が無いとね。少し残念な点は、使ったことのない素人の考えで、携帯する際に使う巾着袋が同梱されているのは凄く良いなと思ったが、この巾着袋が真っ黒で、実際に携行缶を使った時にキャップの締めが甘いなどで内容物が漏れた場合には、黒だと視覚的に気付きずらいのかなと。染みがわかる色なら巾着袋の価値アップなのではないかと思った。
◆斉工社 ゴジラロック STEEL LINK LOCK25 SGL-253
 昨年も別のゴジラロックをスーパーブラックバード用に買った。昨年買った物は鍵穴に鍵が非常にささりづらかったが、今回購入した物はわりとスムーズにささる。去年買った物はハズレなんだろう。
◆リード工業 LC-400A クレッツアVチェーンロック
 固定物にくくり付けるのを前提に作られたようでチェーンが長く、その長さに比例して非常に重たい。重い為にツーリングへ持って行くのには適さない。今年からバイクが2台になるので、2台をくくるのに使おうかと思う。
◆ラフ&ロード ゴアテックス プロテクショングローブ RR8904
 スーパーブラックバード用に買ったコミネのグローブを共通で使おうかと思ったけど、泥や砂だらけになることを考えて別に購入。コミネのグローブでは自分の手のサイズがLだったけど、ラフロだとLLだ。注文する前、何も考えずLサイズを注文しようと考えていただけに危なかった。室内での着用感はグローブ内が密封されてて蒸れる感じ。本州なら夏場に使えないかもしれないけれど、北北海道なら年間通して使えるんじゃないかな。シールドに付いた水分を拭うワイパーも付いているし、良いグローブだと思う。
◆ラフ&ロード AQA DRYサイドバッグ RR5613
 触れてみて、良い買い物をしたかもと思えた1品。長く付き合えそうだ。1個20リットル分の大きさのバッグが2個で計40リットル分の荷物が入れられる。ぶら下げタイプなので、重いものを入れ過ぎないように気を付けようと思う。
◆アライヘルメット ツアークロス2
 昨年、自分の免許条件でふたり乗りが解禁になる頃、嫁さん用にSZ-Ram3というこれもアライのオープンフェイスヘルメットを買った。閉所恐怖症だという嫁さんにフルフェイスヘルメットはダメだなーということでこれを買ったが、これをセロー用にと考えるも、泥や砂だらけ、更には自分の汗のニオイがするようなヘルメットを嫁さんにかぶらせるのはさすがにかわいそうだよなということでこれもまた別に購入。RAPIDE-SR、SZ-Ram3、TOUR-CROSS 2ともに同じサイズを買ったが、かぶってみるとどうもTOUR-CROSS 2がきつく感じる。頬あたりのクッションが多い気もするけどどうなのかな。出来るだけ長い時間何回も使用して自分の頭の形に合わせて行かないと、長時間の使用は無理だろうな。1時間もかぶらないうちに頭が痛くなりそうだ。ヘルメットはアライが好き。ショウエイのも試着したことあるけど、かぶり心地がアライの方がやはり好みだ。

まとめて注文したアイテム達はあと1回、2品が送られてきて終了だ。

2011年2月7日月曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(3)

2日前、嫁さんに『中古で充分じゃない?』と言われた。もちろん買おうとしているセローについてである。『何だっけ、ブラックバードは売らないんでしょ?あいつが第1なんだよね?』とも言われた。ごもっとも。かと言って、行こうとしているサハリンツーリングは思っているよりも難しいものと考えているので、本心を言えば新車を買って故障なく走るということに対して準備は万端にしたい。もちろん資金が潤沢である訳はないので、嫁さんがそう言うのも当たり前なのであるが・・・来月には約2年半通勤に使ったボロボロの軽自動車の登録を抹消する予定。売れるなら売ってお金にしたいが、サビだらけでボディに穴が開いているし、とても売れるような代物ではない。自動車税も余計に払わないようにその為に来月登録抹消する訳だし。月々払っている軽の自動車保険もバカにならないのでその分の保険代も削減するし、努力もそれなりにしているけれど、嫁さんにとって自分がバイクを買って乗ることは道楽以外の何物でもない。新車にするか中古にするかどちらを選択するか決め手に欠けているところ、やはり中古を買うことになるのかな・・・数日前まで気持ちがほとんど新車に傾いていただけに、気持ちがどうにも固まらずにバイク屋さんにも連絡が出来ず・・・新車と中古の価格差は約20万円。20万円あったら本当にいろいろなことが出来るし、自分の欲しい大概の物が買えてしまう大金だ。自分がセローで間違いなくコケるだろうこと、ロシアに持ち出してイタズラや盗難に遭うかもしれない可能性を考えると中古の方が間違いなく良く思えるし、これからは出来る限り自分でメンテナンスしていくことを考えると、中古の方が練習台には良いような気がする。もし中古にするならば、遅くとも今月中に決めないと売れてしまう可能性が高くなる。北海道は春前がやはりバイクが売れる時期だから。

さて、先日まとめて楽天市場で注文したツーリング用品のうち1品が届いた。㈱ミツバサンコーワという会社が作っている『Guardog VISE GUARD with ALARM』という商品だ。日本とドイツの間をBMWのバイクで横断したライダーのブログで知ったのだけど、大きさ的に持ち運びに便利なことと、見た目的にも実力的にも防犯性能が高そうなので購入したいと思っていた。どのような製品かというと、アクセルと前ブレーキを固定して動けなくするタイプだ。キーは安っぽいけどディンプルキーのような物だし、何とか破壊してでもバイクを盗もうとするならば、既にそのバイクは真っ直ぐに走らないかもしれない。アクセルとブレーキを固定している物をぶっ叩いて外そうとしたら、ハンドルやブレーキレバーが曲がってしまいそうだよね。逆に言うと、実力行使で外そうとする輩が居たら、バイクが無事ではない可能性が非常に高い・・・

明日も購入アイテムの使用前インプレッションを予定。

2011年2月3日木曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(2)

普段使っている通販サイトである楽天市場のポイントキャンペーンをきっかけとして、購入を予定していたバイク用品を一気に注文した。金額にして約12万円orz
必要の無いものはもちろん買っていない。必要だと思ったアイテムだけにしたが、結局こんな金額になった。前回購入したウェア上下と合わせ、約17万円。今回在庫切れで購入できなかったラフ&ロードのRR6052アタックザックとバイクカバーを後々購入するすることとして、最終的に約20万円使う予定。バイクカバーは今回の購入に伴うキャンペーンで得られるポイントを利用すると費用が少し抑えられる。
当初、サハリン縦断ツーリングを考え始めた頃のザックリの予算が35万円(用品10万円+バイク25万円)だったことを考えると、どれだけ甘い計算だったかがわかる。もちろん元々乗っているバイクがオフロード走行向けで、使っている道具もそれに適したものであれば、こんなにお金は掛からないと思う。スーパーブラックバードに乗るために買った道具が一切使えない訳ではないが、時期や用途を考慮に入れ、バイクでの旅は荷物を少なくしなければならないことを考えると、どうしても新しい道具を買わなければならなかった。

そして1番重要な旅の相棒となるバイク。バイク屋さんからの連絡も無く、新車を買うか中古を買うかまだ決まっていない。面倒なので中古のリスクを負わず、高いお金を払って新車を買ってしまおうかと思い始めている。バイク屋さんは今時期、スノーモービルや除雪機の販売やメンテナンスなんかで忙しいのかもしれないが、連絡待ちで待たされるのも面倒になってきたし、早く決めてしまいたいという気持ちもある。それよりも先に、バイク屋さんがわたくしの相手をするのが面倒なのかもしれないと思う気もする(w
新車のセローであれば燃料噴射装置がインジェクション。旧型はキャブレター。これが大きな違いである。自分が旅に出るにあたり、インジェクションのメリットとデメリットをざっと下記のように考える。
メリット
・キャブレターのエンジンに比べ燃費が良い
・コンピューターが壊れない限りエンジンの不調が発生しにくい
デメリット
・多くの部分において電気式なので、電装系のトラブルが発生した場合対処できない可能性がある
・エンジンの押しがけができない
自分の気持ち的には7~8割新車へ傾いている。理由としては、ヤマハのホームページで新型のことを悪く書くことは絶対無いと思うのだが、前のモデルに比べ乗り味が良いですよとか、エンジンはこんな風に考えてインジェクションをセッティングしましたよとか、自分が欲求する方向に向いているからかなぁ。

次回以降は、今回一気に通販で購入したアイテム達が届いたら、現品を確認しつつ感想を少し書いてみようと思います。数店舗に注文したので何回かに分かけて書きます。

2011年1月29日土曜日

サハリン島縦断ツーリング 準備(1)

購入車輌はセローと決めているが、バイク屋に在庫である中古のセローの情報が来ないので中古を買うか新車を買うかまだ決めかねている。現状の状態を自分の担当さんが確認して教えてくれることになっているが、担当さんがいる店舗と別店舗にあるので仕方がない。最後に来た情報では、このセローに商談が入っているとのこと。新車を買えばまったく問題ないのだが、掛かる費用のことを考えると中古も検討しなければならない。在庫の中古は約1万9千キロ走っているので、乗り出すにあたって交換しなければならない部品がいくつかあるかもしれない。あまり交換すべき部品が多いとたいして新車と変わらない価格になる。もしも在庫にある中古が売れてしまえば新車を買うしかないが・・・

ネットで海外をツーリングした人の記録を見ると、持参した道具に対する記述が意外に少ない。何が必要で何が不要か。もちろん行き先や渡航時期、期間で持参すべき道具に違いはあるだろうが、後に続く人達のことを考えると、少しでも情報があるとありがたい。そんな訳で、自分は今回のツーリングの準備をするにあたって、購入したものを理由を添えて記録しておこうと思う。サハリンへツーリングに行きたいと具体的に考え始めてから約3ヶ月。最近ようやく買ったのがウェア上下。はっきり言って高かった。予算を大きくオーバーしたのは言うまでもない。購入したのは、
・ラフ&ロード RR5965 ゴアテックスZLトレックジャケット
・ラフ&ロード RR5013 ゴアテックスZLツアラーパンツ
自分がツーリングに行くだろう時期は朝晩が冷えると思うので、奮発してゴアテックスのアイテムにした。寒くて体が動かないのは問題があるし、防寒対策に衣類で荷物が増えてしまうのを避けたかったのでゴアテックス製品にした。届いてから試着してみたが、ゴワついて動きづらいこともなく、しっかり風を防いでくれそうな感じがする。着用してバイクに乗ってみないと結論は出ないが、この商品の購入は失敗ではないと思う。補足として、このジャケットについてはラフ&ロードのサイトでしばらく欠品していたのを、入荷が確認できた時にすぐに注文したのだが、約2週間でサイズにより欠品が出ているのは凄い。欲しい商品は、在庫がある時にすぐに買わなければならないと思った。

2011年1月27日木曜日

サハリン島をバイクで縦断してみたい

昨年、関東方面へ旅行へ行った位から、サハリン島を縦断してみたいと思うようになった。もちろん今まで1回も思わなかった訳ではないけど、いろいろな事情から具体的に考えることはなかった。何故、今、縦断してみたいと思っているかというと、自分の年齢的、仕事や家庭の環境的に今しかないのではないかと思っているからだ。自分の気持ちと、環境的条件がシンクロすることはなかなかないと思うので、是非この機会を利用したいと思う。自分の気持ちを前向きにさせた1番の要因は、関東遠征が楽しかったことと、バイクで距離を走ることに自信が付いたからだと思う。車で長距離を走るのとは全然違う。いろいろな意味でバイクの方が不便だし、自分の判断力を問われる場合が多い。同じ目的地へ行くにしても、飛行機とバイクを他の例えにするならば、ごはんを食べたいと思った時に、レストランへ行くか、自炊するか位の違いがあると思う。

サハリン島を走るにあたってのバイク選びは、ネットで過去にサハリン島をバイクで走った人の記録を見ると、デュアルパーパスバイクかオフロードバイクが適しているように思われる。サハリン島は北海道よりも緯度が高いので、雪解けが遅く、夏が短く、雪が降るのが早い。しかも、南北に長いサハリン島で道路が舗装されているのは南北に半分もない。ネット上の過去の記録では、天候に恵まれないと泥だらけになって走らなければならないこと、区間と条件によっては深い泥の道を走らなければならないことがわかっている。このことから、基本、単独での走行を想定しているので、あまり大きなバイクは向いていないと考える。転倒した時、ひとりでバイクを起こすことができないのは問題がある。足元が悪いところで200kgを越える重量のバイクを起こすのは自分の体力的に無理だと考える。また、サハリン島を走るにあたり、現在所有しているスーパーブラックバードを売ることは考えていないし、大型で長距離ツーリングに向きの高価なバイクを買うことはもちろんできない。サハリンツーリングに使用する以外は自分の普段の足になってくれる、車検のいらない250ccクラスの中古バイクの購入を基本線とした。

中古バイクの購入にあたり、スーパーブラックバードを購入した時の担当さんに相談した。『した。』と過去形で書いているが、現時点で購入に至っていないのでまだ相談の最中ではある。そして、自分の失敗により交渉がギクシャクする。失敗というのはビジネスライクに回答してくれる担当さんに対し、もっと親身にいろいろ教えてくれるはずと勝手に思い込んで、自分の思いを毎回メールに長々と書いてしまっていたことだ。決してビジネスライクなだけではないし、いろいろ教えてくれていたけれど、自分はできるだけ費用をかけずに程度の良いバイクが欲しいし、もっともっと情報提供なり、バイクを安く手に入れるための譲歩なりサービスして欲しかったので、やりとりのメールを読み返すと何となくスムーズに行っていないのがわかる。自分みたいに海外にバイクを持ち出して走ってみたいのだけどという相談から、それに付随することを長々メールに書いてみたところで、普通のバイク屋さんからの回答はそうそう多いものではない。自分がきちんと理解していなかったことは、基本、バイク屋と購入者の関係は『売った、買った』の関係でしかないし、それ以上の関係、やりとりがあるとすれば『趣味が合った場合』ということだ。バイクを購入するにあたり、海外に持ち出して走ることが前提ですなんてヤツは、バイクを購入する人間の1割にも満たない『変わったヤツ』だということに気付いていなかった(笑)

購入候補のバイクは、当初ジェベル250XCだった。現在絶版になっているこのバイクは、中古市場で意外に高価だ。タンクが大きく航続距離が長いこと、リアキャリアが最初から付いていることなどから人気があるようだ。中古の価格を調べるに、車輌の程度に比べ価格が高騰しているように思える。このバイクの装備や能力から言えば、サハリンツーリングをするにあたり自分が求める十分な能力だ。しかし、車輌の程度と価格に納得ができないので候補から脱落。新車で売っていたらぜひとも購入したいバイクだ。2番目の候補になったのがジェベル200。中古市場を調べると意外に台数が多く、程度もジェベル250XCと比較して良さそうなのが多い。そしてジェベル250XCと比較してだいぶ安い。新車時の価格差もさることながら装備もそれなりなので価格差が生じるのは当然だが、サハリンツーリングには十分な装備に思う。問題があるとすれば、スタイリングが若干好みではないことだ。このバイクは数点条件を付けた上でしばらくオークションに出てこないか調べてもらっていた。その後、他のバイクを物色するうちにセローが良く思えてきた。サハリンツーリングに使うだけではなく、ツーリング以降のことも考えて検討するとセローもありかなと。当初ジェベル250XCを候補に挙げていた時も良いなぁと思っていたが、燃料タンクの大きさが自分にとって問題だった。サハリンを走るにあたり、最長の無給油区間が約250kmあることがわかっている。この無給油区間は天候が悪いと泥道になることもわかっている。この区間を9リッタータンクのセローで走れるかどうかという問題なのだが、道の状態が悪いことを想定すると微妙であり、当初、候補から脱落した理由がこれだった。ガソリン携行缶を持てば問題は解消できるのだが、基本、荷物は増やさない方向で考えていたのでジェベル250XCが候補となった。いろいろ調べるうちに、このツーリングに行くにあたり、かけるお金は想定よりも多くなることが決定的となった時、サハリンツーリングだけではなくその後のことも考えてできるだけ有効にお金を使おうと考え、ジェベル200よりもセローの方が何となく長く付き合って行けそうな気がしたので、購入対象をセローにすることにした。もちろんサハリンツーリングに行く際にはガソリン携行缶を携帯して行くことになる。

セローを購入対象にした後、迷うことはそうそうないと思っていたのだが、目の前にぶら下がった中古のセローと新車のセローでは大きな違いがあり、また迷うことになってしまった。大きな違いが燃料噴射装置がキャブレターかフューエルインジェクションかという違いだ。目の前にぶら下がったキャブ車はリアキャリアやサイドバッグ用のフレームなど、自分が欲しいオプションがひと通り付いた状態だが、距離を走っているのでタイヤやチェーン、スプロケットの交換が必要かもしれない。支払額が大きくなるが新車のセローだとタイヤやチェーン、その他の部品の交換を心配する必要がないし、フューエルインジェクションとなったことで燃費も向上しているようなので、購入後の維持費の削減が期待できる。長い年数乗ることを考えるならば新車のセローだろうし、当初の支払いを少なくするなら中古のセローだろうし。そして、ロシアへ持ち出してイタズラされた場合のことを考えると中古の方がショックが少ないか。迷う・・・

こんな時にジェベル250XCが新車で売っていたなら迷わず買うのだが・・・