2011年8月25日木曜日

利尻山登山 鴛泊コース

嫁さんと1ヶ月前位から予定していた利尻山登山に出掛けた。

嫁さんの登山経験は北海道の赤岳、黒岳。自分は小学校の時に、地元仙台の市民の山として親しまれている泉ヶ岳に1度登ったことがある程度。はっきり言って登山の「と」の字も知っていると言える経験がない。

そして最近は運動らしい運動もふたり共にしていない。まあ、体を動かしているかなと言えるのが、自分が通勤に片道2km程を自転車を使っていること位だ。いちおう事前のトレーニングのつもりで、近所の山を2回散歩した。1回目は1時間ちょっとのウォーキング。2回目はアップダウンのある散策路を1時間40分程度。自分はいろいろ調べていたので、利尻山は登りに5時間、下りに4時間掛かるということを知っていたけど、嫁さんが知っていたのかは謎。

めったに取れない連休を嫁さんと合わせて取り、1日目の朝1番早い便で利尻に渡り山頂目指してアタック。悪天候等でダメなら2日目の早朝からアタック。基本はこのような予定だった。一般的には前泊を入れて翌早朝に山頂目指して出発というのがセオリーであり、推奨される行程だ。
早朝自宅を出発し、フェリーに乗って利尻島へ渡り、利尻山麓の駐車場に車を停めて登山開始。この時点で8時40分頃。途中、甘露泉水で水を2リッターのペットボトルに入れ、持参した水やスポーツ飲料と合わせてひとりあたり2リッター、ふたり分で4リッターとする。

ずっと勾配はきつくないのだけど、丸い小石がいっぱいあったりする箇所が多いので足元ばかりを見てしまい、わずかな時間で耳の後ろあたりが痛くなった。意識して前を見るようにすると痛みは解消。
登山途中、野生のリスを4回見た。嫁さんはりっぷちゃん可愛いと大喜び。さすが、利尻でキャラクターグッズが販売されていたりするだけあって、生息数は多そうだ。
5合目に達するまでに「こんなに重いリュックサック背負って登山したことない」と不平を言う嫁さんの荷物を出来る限り自分のリュックサックに移した。ほとんどわたしが準備したリュックの中身だけど、必要最低限しか入れていないし、特にどちらかひとりが持っていれば良い荷物についてはわたしが持っていたので、今まで登った赤岳、黒岳はどれだけの軽装備で登っていたことやら。そしてペースは嫁さんに合わせていたので全然上がらない。やはり登山は同程度の体力の人とパーティーを組まないと不都合が起きやすいと思った。

自分としてはゆったりとした、悪く言えばダラダラしたペースで登り、9合目に達する頃には登山開始から4時間を少し経過。9合目まで登って下りて、もう1回登って下りるだけなら体力的には余裕だとわたしは思った。
しかし9合目からがきつい。勾配もさることながら、足場が悪い。約1時間かけて頂上へ。登山開始から5時間15分を経過していた。
本当の山頂、南峰1,721m
一般的な山頂である北峰で15分位過ごして下山を開始。登りの時と同様に基本わたしが先行して、写真を撮るなどした際には嫁さんを先行させた。山頂から9合目に下りるまで嫁さんは3回転んだ。必要ないかなと思いながらリュックに詰めたエイドキットがあって大助かり。やはり絆創膏、消毒液は必需品だった。そんなこともあり、山頂から9合目まで50分位かかった。登りの時と所要時間にあまり変わりがない。9合目まで下りるのにふたりとも足の指のツメに痛みを感じるようになる。傾斜がきついところで足元が悪いからだ。そしてわたしは右膝に違和感を感じ、後で痛くなりそうだと思う。

登りの時と同様、たびたび休憩を取りながら7合目位まで達した頃、常に嫁さんよりペースの早かったわたしの膝に異変が起きた。痛くて嫁さんの歩くペースにさえついて行けなくなったのだ。5合目に達する位までは直線で嫁さんの姿を確認できていたが、その後はずっと姿を見ることがなかった。嫁さんの姿を見失ってから40分。4合目の標識を過ぎてしばらくしてから嫁さんがしゃがみ込んで待っていた。「大丈夫?」と声を掛けられるも、40分も姿を見ることなく、暗くなってきている山道を痛みをこらえて歩きながら、嫁さんは遭難していないだろうかと心配しつつ歩いていたわたしとしては、怒りの感情しか出て来ずに、かける言葉が出て来なかった。ふたりしかいないパーティーなのに、40分も姿を見せないということは、自分にはどうしても理解できなかった。嫁さんなりにいろいろ考えがあったのかもしれないけど、暗くなった山の中で、何の申し合わせもなく40分間も姿を見せないのは異常だと思う。もちろんこの後ケンカ(笑)
3合目の甘露泉水に達する頃には辺りは真っ暗。リュックに準備していたLEDの小型懐中電灯で足元を照らして下山。
何とか車を停めた駐車場まで辿り着いたのは、下山開始から5時間15分後。時間の経過は腕時計のストップウォッチにて計測。

予定ではもっと早く下山してテントでキャンプする予定だったけど、下山途中、わたしの右膝が痛くなる前に、ペースが悪いということで、利尻のお友達に携帯電話で連絡してお願いし、一晩過ごせる場所を確保していた。

下山後すぐに温泉に入りに行って体重計に乗ると、今朝よりも2.2kg体重が落ちていた。登山中自分が摂取したのは、飲料約2リッター(栄養補給系のスポーツドリンク500mlを含む)、カロリーメイト1箱半、おにぎり1個、ポテトチップス(ピザポテト)1袋の8割。本当はおにぎりふたつの予定だったけど、行動食を甘く考えていた嫁さんにゆずった。

嫁さんは登り8合目に達するまでは、「また来たい」と言っていたが、下り9合目に達する頃には「もう来ない」と言うようになっていた。普通、同じ道を行って戻るならば帰りを早く感じるはずだけど、今回に限っては全然そのように感じなかった。自分は膝を痛めていたこともあり、下りはやけに長く感じた。

自分の個人的な感想として、また登りたいと思うし、自分の体力を計るのに良い山だと思う。

山に登るには、やはり不測の事態(今回で言えば膝の痛み発症)に備えて余裕のある行程で臨むのが良いと思うし、自己責任で登る以上、荷物が重たくなっても必要な道具はリュックサックに入れて登るべきだと思った。

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