2011年8月9日火曜日

極地法、アルパインスタイル、アルピニスト、登山家

ここ2~3年、よっぽど面白そうと思わなければ、読む本はビジネス本や自己啓発本みたいな本ばかりだった。そんな本は筆者と自分の感覚が合わないと全然読み進められない。内容が良くても、面白く読めないとホント、ページが進まなかった。

会社の休憩室にあったマンガ雑誌を見ていて、石塚真一さんの「岳」ってのが面白くて最初から読みたかった。レンタルマンガで借りられれば良かったのだけど、映画化されたこともあってか、全然借りることができなくて、結局買ってしまった。でも買って良かったというか、アウトドアや山に少し興味を持っていたところだったので、自分の本としてじっくり読めて良かったと思う。嫁さんも面白いと言って一緒に読めたから、それも良かったと思う。

「岳」の最新巻まで読み終えた後、何故か植村直己さんの本が読みたくなって買って読んでみた。冬のマッキンリーで行方不明になったということは知っていたけど、具体的にどのような活動をしていた人か知らなかったので、小説を読んで本当に凄い人だと思ったし、山が語られている本をもっと読みたいと思った。そして、ここひと月の間に8冊の山岳小説、冒険小説を読んだ。

青春を山に賭けて 植村直己
エベレストを越えて 植村直己
落ちこぼれてエベレスト 野口健
凍 沢木耕太郎
垂直の記憶 山野井泰史
いのちの代償 川嶋康男
神々の山嶺(上)(下) 夢枕獏

「山をやる」という今まで知らなかった世界にやや没頭した。これで数年前、沢木耕太郎さんの「深夜特急」を読んで以来、「いつかカトマンズ行ってみたいな」と思っていた気持ちが、エベレストをついでに見に行くということで、今すぐには難しいけど、自分の実現したい「夢」みたいなものになった。とにかく、自分の足でエベレスト街道を歩いてみたい。セローでオフロードを走るようになってからだけど、人間の2本の足って本当に素晴らしい移動手段なんだなと思っていたところ、山の世界を知り、山に登るため、健康のために、体を鍛えないといけないなと思った。いつかエベレスト街道を行くためにも。今まで高い山に登った経験がないので、エベレスト街道を行くにも、高山病に対して自分の体は大丈夫だろうかという心配はあるけど、ヒマラヤを訪れたい気持ちがあるので、体を鍛えるのも目的に向かって頑張れる気がする。

今まで全然知らなかったアルピニスト山野井泰史さん。小説を読んで凄く興味が湧いたので、ネットであれこれ調べてみた。感想としては、凄い人だなと思ったし、とても羨ましかった。ビッグスポンサーがついている訳でもないのに、ヒマラヤの山々へ登るのに高額な登山料をほとんど自費で払っている。どうして払えるのか?それは自分のやりたい好きなことのために、普段の生活を慎ましく送っているからということらしい。クライミングしている時の表情が、本当に好きなことをやっている生き生きとしたものに見える。本当に素敵だなと思う。若い頃から自分のやりたいことがブレない。本当に凄い。自分は周りに流されやすく、今でもこれが自分の本当にやりたい唯一のことと言い切れるものがないので、山野井泰司さんを尊敬する。きっかけは本を読んだことに始まるものだけど、久々に素晴らしい人を知った。

そして今日から新田次郎さんの「孤高の人」を読み始めている。今後読みたいタイトルもいっぱい。

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