2011年5月12日木曜日

被災地仙台

仙台到着の日。前日母親から「地方から被災地を興味本位で見に来て、被災者の感情を逆撫でしているような人がいるから、あなたもそうであると思われないようにしてね」と電話で言われていた。仙台港に到着し、フェリーターミナルの敷地から出るとすぐに震災後被害を受けたボコボコの車やトラック、コンテナ等が整理して並べられていた。少し走ると林の中に車が横転したり、ひっくり返ったり、または木にもたれ掛かったり、震災で被害を受けたそのままの状態で放置されていた。もはや2ヶ月前のことだと言うのに、未だ手付かずの状態で放置されている車があるということに衝撃を受けた。カメラを取り出して撮影したい気持ちに駆られたが、地方ナンバーのバイクにまたがり、母親からの話を聞いていた自分には、カメラを取り出して目の前の震災で被害を受けたままの光景を撮影する勇気がなかった。道路脇に駐車された車をよく見ると、壊れて動かないだろう車が混じっていることも。何なのだろう。非日常が簡単に目の前に存在する。新聞や雑誌、インターネット等で写真はたくさん見たけれど、自分の目で見る悲惨な光景というのは格別心に残る。こんなことってあり得ないと思った。目の前に広がる光景を見て、心が感じたことを言葉に表すのはとても難しい。
仙台の実家に着いて、母親といろいろ話した。今回もやはり「バイクには乗らないで欲しい」ということは言われた。「わたしの兄弟から乗るなって言われたでしょ?」確かに母親の兄弟には電話などで「乗るな」と言われた。でも自分は乗りたいし、乗ると思う。危険だと思わないことはない。車みたいにシートベルトや安全装置が充実している訳でもない。むしろ、危険と思い過ぎてビビっているところもある。乗る前に、「転びませんように」「ケガをしませんように」「事故に遭いませんように」「危険な目に遭いませんように」「無事に帰って来れますように」といっぱい心でお祈りをするのはいつものこと。自分で転んでケガをしたり、相手が悪くて被害者になるだけではなく、自分が加害者になる場合もあるはずなので「事故を起こしませんように」とお祈りし、安全運転を心掛けるのも忘れてはならない。バイクに限らず、出掛ける時は無事の帰宅をお祈りするのが良いと思う。無事じゃないと何も楽しくない。

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