2012年8月21日火曜日

斜陽

斜陽 太宰治 角川文庫

を読んだ。

「何がどう?」と訊かれたら説明するのに時間がかかると思うけど、素晴らしい作品に思った。

後日、本作について調べると、現在では交際していた女性の日記を基にしている作品であるということが明らかにされているけど、文学作品として素晴らしいと思う。

そして、登場人物「直治」を自分に当てはめて読んでいた訳ではなかったのに、読んでいる途中から自らを「直治」に当てはめて読んでしまい、とてもこわくなった。

嫁さんが太宰治の作品はどれも素晴らしいと言うので、嫁さんの実家に行った時に太宰の作品を借りて来ようと思う。

2012年8月16日木曜日

限りなく透明に近いブルー

限りなく透明に近いブルー 村上龍 講談社文庫

を読んだ。

酒、タバコ、ドラッグ、セックス、暴力。本作が世に出た時代には相当な衝撃を世間に与えた作品なのだろうなと思う。

好きな作品ではない。

1976年「群像新人文学賞」及び「芥川龍之介賞」を受賞。

2012年8月14日火曜日

行きずりの街

行きずりの街 志水辰夫 新潮文庫

を読んだ。

構成がしっかりしていて面白かった。作者の年齢と自分の年齢を比較するとだいぶギャップがあるので仕方のないところだけど、やや表現に古さを感じさせるところがあった。

後から調べてなるほどなと思ったのは、本作は1990年「日本冒険小説協会大賞」受賞、1992年の「このミステリーがすごい!」の国内編の第1位、2000年にはテレビドラマ化、2010年には映画化されている作品だった。

2012年7月13日金曜日

モダンタイムス

モダンタイムス (上)(下) 伊坂幸太郎 講談社文庫

を読んだ。

読みにくい訳でもなく、軽い感じで読めるのだけど、読み終えるのに時間がかかった。何故かというと面白いと思わなかったからだと思う。


特にこれといった感想もない。単に読み物というだけ。


あとがきを読むと、作者にとっては「ゴールデンスランバー」に並ぶ力作だったらしい。

んーーー、残念・・・どこで何が面白いのか、興味をそそられるのかよくわからない。

「ゴールデンスランバー」は購入済みなのでそのうち読む。

2012年6月15日金曜日

セロー、遅い冬眠からの目覚め

ちょっと風が強かったけど、わりと気温が高かったのでセローを預けていた倉庫から出した。今日出さないと、また休みで気温高めの日とか選んでたらホントいつになるかわからない。

バッテリーを繋いでキャブレターにガソリンを送り、チョークを引いてセルを回すと一発でエンジンがかかった。シーズン中に下手に1週間位エンジンかけないで置いておくよりもすんなりとあっさりと。

バイク屋の担当さんに言われてやったことだけど、冬季保管する時にはバッテリーを外し、キャブレターからガソリンを抜き、ガソリンタンクにガソリン満タン入れることが大事なのかなと。

バッテリーについては室内保管をしていただけで、充電はしていない。半年以上放っておいたので放電しているかなと思ったけど、テスターで測ってもらったら十分な電圧が保たれていたのでそのまま装着。

次の休日の天気が良かったら、オイル交換とオイルフィルター、エアフィルターの交換をしようと思う。

2012年6月13日水曜日

自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか

自分の中に毒を持て あなたは”常識人間”を捨てられるか 岡本太郎 青春出版社

を読んだ。

特別な人間になりたい人にはお勧めな本。自分みたいなぬるま湯的な生活にどっぷりと浸かった凡人が下手に影響を受けると、生活そのものが壊れてしまうかもしれない。若くて志の高い人に読んで欲しい。

本作を読んで、岡本太郎さんって何のプロフェッショナルなのだろうと思ってしまった。ひとつの道に通ずるに、ずいぶんと底の深い人だなあと。凄過ぎ。影響を受ける人が多い理由がわかった気がする。

2012年5月18日金曜日

2012年シーズンの乗り出し

今年のスーパーブラックバードの乗り出しは本日5月18日から。

ここ2年と同様に、深夜バスで札幌へ行きネットカフェで時間を潰し、バイク屋さんが開店時間を迎える頃に移動。自宅に着く頃の気温を考え、それなりに着込んでいたので札幌では外を歩いただけで汗をかいてしまう。

バイク屋の担当さんと話していたら、レンタルに出しているトライアンフ タイガー800XCを試乗させてくれるという。せっかくの機会なので試乗させてもらうことに。個人的に『お金があったら欲しいバイク』なので嬉しかった。「格好良いなあ、乗りたいなあ」と思っていたものの、乗ってみると「すぐに乗りたいバイクではないな」と思った。試乗したタイガー800XCはダウンリンクが組んであり、以前ノーマルでまたがった時のように足つきが悪くてコワい思いをせずに済んだ。実際運転してみて良かった点は、エンジンが持て余さないパワー感でありながら、パワー不足を感じるものではなかった。ただし、ブラックバードと比較してだが、やや半クラッチを長めに使わないとエンストをしてしまう。札幌市内を約25分の試乗でエンスト3回。低回転のトルクが少し細い気がする。悪かった点は、停車時にスッと足を出すと必ずスネの内側にステップがぶつかったことだ。意識して足を外側に出さないといけないのは気になった。他にタイガー800XC特有のものだということだったが、エンジン付近からの『チッチッチッ』という連続する機械音が減速時に聞こえたことが好みではない。乗ってみてのトータルの感想は、「セローの高出力バージョン」って感じかな。乗り味に高級感はないと思う。もし自分で所有して乗るならば、ステップを5cm位後ろ側にずらし、ダウンリンクは今回試乗したものより2cm程度車高が高くなるものにしたい。

実際にはちゃんと持参していたのにデジカメを家に忘れたと思って写真を撮らなかったが、今年のスーパーブラックバード乗り出しは『15262km』から。そして、北上するにつれて気温が下がり、自宅に着く頃には体が冷え切ってしまったのは例年通り。1ヶ月乗り出しを遅らせたのに、体が冷え切ったのはとても残念。



忘備録的に、、、

車検費用
自賠責保険(2年) ¥14,480
重量税 ¥4,400
検査印紙 ¥1,100
車検検査代行料 ¥12,600
車検・法令点検料 ¥21,000
合計 ¥53,580

今回の車検に掛かった費用は、購入後の初回車検時サービス(値引)があり約¥40,000だった。

自分で車検を通せば(自賠責の保険期間2年で)約¥20,000か・・・

次回は整備だけお願いして自分で車検を通すということも検討しよう・・・

2012年5月1日火曜日

世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力

世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力 梅原大吾 小学館

を読んだ。

読み始めて中盤までは、単純に自伝的な記述が多くてつまらなく思うものの、中盤以降は「前半は後半の為のもの」なのだなと構成の良さに感心した。内容としては、表現の仕方や選ばれた言葉には無理がないのでとても読み易いし、何らかの道のプロフェッショナルとして生きて行きたい人にとっては良書だと思う。もちろん、自分みたいな普通の人が読んでも、生きる上で大切なことを確認できる良書だ。

本書を読むまで、自分はプロ・ゲーマーといってもピンと来なかったし、現在の日本におけるゲームプレイヤーの社会的地位についてなんて考えたこともなかった。プロのゲームプレイヤーとしてご飯を食べている人が居ること自体知らなかったし。けれど、梅原大吾さんは日本におけるプロ・ゲーマーのパイオニアとして、メジャーリーグで先鞭をつけた野茂英雄さんや、前人未到の高峰に初登頂を果たした登山家と同様に評価されて良い人と思う。梅原さんの、タイトルにもある「意志力」は、別業界のプロフェッショナルと何ら変わりはない。本書を通して知った梅原さんは、プロフェッショナルとして素晴らしい人だと思う。

自分はバーチャファイターシリーズのゲームが好きで、バーチャファイター3が非常な人気を博していた当時、週末の夜中に開催されていた大会を見に行ったことがある。試合は、「読み合い、圧倒、大逆転、素晴らしい技術力や想像力」等の様々な要素を持って、好きで集まるある種コアな人達を興奮させる。会場の盛り上がりはプロスポーツの試合並みだと思う。そんな自分なので、本書は読み易かったし、ゲームをプレイすることで生活をしている梅原さんの凄さがわかる。


ここしばらく、テレビ番組の「情熱大陸」や「THE 世界遺産」を録画して見ている。自分の知らなかった素晴らしい「人」「場所」を知ることは、とても大きな発見であり喜びだ。興味のある世界が広がること自体、自分にとってとても良いことだと思っている。人や場所を知ることは、日々の生活の中でとても良い刺激になる。

本書を読んでの感想は、番組で取り上げられた本人が「情熱大陸」を編集して放送し、それを視聴した感覚に似ていると思う。

2012年4月25日水曜日

水曜の朝、午前三時

水曜の朝、午前三時 蓮見圭一 新潮文庫

を読んだ。

読み終えて、綺麗な作品だなと思った。ドラッグ、セックス、暴力などの過激な表現は無く、淡々と文章を読ませる感じがとても素敵だ。それでいて人の思いが伝わって来る。自分が生まれる前、親達の青春時代の恋愛を、文化的背景や時代背景を交えて書かれた作品なので個人的に興味を持って読めた。

自分の持っている文庫版は平成17年12月1日発行、平成18年7月25日6刷とある。もっともっと多くの人に読んで欲しい作品。



先日、アマゾンの文学・評論のベストセラーランキングを見たら、以前読んだ「イニシエーション・ラブ」がランキング上位に入っていた。新刊ではないのでランキングに入っていること自体驚きだったが、地味に売れていることが少し嬉しかった。カスタマーレビューの数は多く、内容は賛否両論、人それぞれだったけど、それは自分にとってどちらでも良かった。自分は単純に読んで違和感を残した作品だったので、本作品を詳しく解説したサイトがないかと検索し、解説サイトを読んでみた。「なるほど・・・」と残していたモヤモヤ感がすっきりしたものの、ミステリー作品として読んでいないと気にもならないことだったし、作品内に書かれている文化的背景に詳しくなかったので気付きもしなかった。読んでいる最中に感じた違和感を、前の頁にさかのぼって読み返すこともしなかったのでホントただ単純に読んだだけ。ミステリー初心者向けとしては良い作品ではないかと思う。ただし、普段からミステリーばかり読んでいる人にとっては物足りないと思う。

2012年3月6日火曜日

コインロッカー・ベイビーズ(上)(下)

コインロッカー・ベイビーズ(上)(下) 村上龍 講談社文庫

を読んだ。

嫁さんの実家に置いて来てしまっていた本なので、しばらく読み終えることができないなぁと思っていたけど、急な法事(要するに葬儀)があり回収して読み終えた。

昨年12月からの約4ヶ月で自分、嫁さんの身内を4人亡くしてしるのでそろそろ具合が悪い。嫁さんの親に「ここ数年続いたけど、心配な年寄りは居なくなってしまったからもう続かないわ。」と言われたのでそれを信じたい。

読み終えて、20歳頃に世話になった友人が絶賛し、勧められてさわりだけ読んで『合わない』と思い当時読まなかったことを『やはり』と思った。その友人はウィキペディアで氏名を検索すると結構な記述があり、元々本人が『目立ちたがり屋』なので本人が投稿、編集しているものなのかもしれないけど、演劇・声優の世界では『仕事をしている』人になっていると思う。美大出で、劇団を主宰していたこともあるヤツだ。

自分は中学生時分、同級生が『BOOWY』の音楽を聞いている頃、『レベッカ』を聞いていた。BOOWY全盛の折、他に『ユニコーン』や『TM NETWORK』を聞いていた人間なので、大多数からずれた感覚を持っているのは間違いない。

村上龍さん、バブルの時代にどのように評価されていたのか知らないけれど、1975年生まれの自分だけどフィットしない。

三浦雅士さんの解説で、本作品は絶賛だけど、自分にとっては「ハ?!」だ。

参考までに、自分が読んだ文庫は、
1984年1月15日第1刷発行
1992年6月1日第24刷発行
である。

メチャ売れ(-_-;

少なくとも、村上龍さんの作品はもう1つ読むけど、何となく自分が一気に読みたいと思う作品を書いていない予感。

読みたい作品なら徹夜してでも読んでしまう。

2012年2月27日月曜日

忘れていた訳ではないけど・・・

ずいぶんと久し振りのブログの投稿。

投稿をしない間にばあさんが3人亡くなって、村上龍さんのコインロッカーベイビーズを読み終える10ページ前で嫁さんの実家に置いて来てしまい、投稿のネタとしていた読書もまともに終えることができず・・・

ただ、今日、今年のバイクの乗り始めを想像してとてもワクワクしたので久し振りに投稿しようと思った。

スーパーブラックバード、早く乗りたい。

ただ、今年は雪が多くて乗り出しが遅くなるだろうこと、そして昨年から考えたいたのだけど、早く屋外に出せばバイクが傷むだろうことを考慮して、5月末からの乗り出しを考えている。4月から乗り始めても天気が悪く気温が低いといろいろな意味で危ないし、実際、この2年で4月から乗れる体制を作ってもよく乗るようになるのは5月中旬過ぎだから。

早くバイクにまたがりたい。

優しくコントロールして、特別な時間を一緒に過ごす。

2011年12月7日水曜日

Delivering Happiness Book, signed by author Tony Hsieh

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説 アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
著者 ザッポス・ドットコム CEO トニー・シェイ
監訳 本荘修二
訳 豊田早苗/本荘修二
ダイヤモンド社

を読んだ。

昨年、アマゾンのビジネス書ランキングで上位にランクインしていた頃に是非読みたいと思って購入したけど、結局はなかなか読まずに本棚の肥やしになりかけていた本。わかりやすい一般的評価としては、ニューヨークタイムス誌でベストセラーになった本です。

感想としては、是非、会社経営者に読んでほしい本だと思った。特に被雇用者の個性や能力だけではまかなえない規模の会社、ある程度の人数の被雇用者を抱える会社の経営者に読んで欲しいと思う。

自分の勤める会社の役員に、ひとりでもこの本を読んでいる人がいるならば少しは何か役員からのアクションが被雇用者に対しあるはずだから、きっと役員の誰もこの本を読んでいないと思う。もっと従業員を会社の為に働かせたいならば、従業員がそのように自然と思うようにするべきだと思うし、経営者がそのような気持ちで会社に臨むべきだと思う。会社を良くしたいならば、『社員は会社という機械を動かすひとつの歯車である』という古い考えを捨てるべき時代だ。結局、何に向かって働いているのか、生きる意味さえも曖昧な時代、厳しく『働け』とだけ言われて一生懸命に働ける人間は少ないと思う。何故一生懸命働くのか、それは結局『幸せになりたいから』だと思うし、皆そのように思っている環境で気持ち良く働けるならば、自然と一生懸命になって会社の為に労働を提供すると思う。会社を良くする為に、業績を上げる為に、何を言わなくても自然と頑張ると思う。

こんな風に思う自分が今まで読んだビジネス書で良い本だと思えた本は、

金持ち父さん貧乏父さん
著者 ロバート・キヨサキ + 公認会計士 シャロン・レクター
訳 白根美保子
筑摩書房

ビジネスで失敗する人の10の法則
著者 元コカ・コーラ社長 ドナルド・R・キーオ
訳 山岡洋一
日本経済新聞出版社

です。

経営者が自然に被雇用者のことを考え、会社の為に取り組むならば、会社、業績は自然と良くなると思うのだけど・・・

頑張らずに、努力なしに良くなるものはないのではないでしょうか。そんな風に思わせてくれた本でした。

2011年12月6日火曜日

イニシエーション・ラブ

イニシエーション・ラブ 乾くるみ 文春文庫

を読んだ。

この作家、著者名からすると女性のように思うが、実際は男性とのこと。本作は、第58回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作。単行本は2004年4月1日、文庫本は2007年4月10日が第1刷。自分が手にしたのは文庫版の2010年5月5日29刷。意外に売れている本だなぁと思い読んでみた。

読み終えて、『面白かったんだけど何だかなぁ・・・』という感想。ジャンルは恋愛&ミステリーなのか?!答えが欲しいけど、続編はないようで残念。あの子はどうなったんだろうと少し心が痛い。

再読せずにはいられない本だと解説にあった。

2011年12月5日月曜日

ユダ 伝説のキャバ嬢「胡桃」、おきて破りの8年間

ユダ 伝説のキャバ嬢「胡桃」、掟破りの8年間 (上)(下) 立花胡桃 祥伝社

を読んだ。

自分はお酒は嫌いではないけど弱い。外に飲みに行くよりは、家で飲む方が好きなだけ飲んで酔っ払ったら眠れるので好きだ。着飾った女性の居る店には、社会人になりたての頃に背広をいつも同じ人から買っていたら、「いやぁ、何回も買ってくれて嬉しいなぁ。今度一緒に飲みに行こうよ。」と、大手服飾メーカーのおじさんに初めて連れて行って貰って、その後もそのおじさんとは何回も飲みに行った。いわゆるバブル時代を経験し、本人の収入以上に(決して悪いことをしていた訳ではない)飲みに歩ける人だったので、結構いろいろ教えて貰った。自分が携帯電話の番号を変え、数回連絡をしたが応答してくれなかったのがきっかけで疎遠になったが、おじさんにはとても感謝している。

本の内容としては、華やかであり派手であるキャバ嬢の生き様のようなものが書かれているが、文学作品としては評価が上がらないものだと思う。それは元々著者が職業作家ではないから仕方がない。職業作家であるならば、詳細に文章化していただろう部分がそうではないように感じられることが多かったので、映画化の際にはそのような部分をどのように表現するのかで映画の評価も変わる気がする。個人的短評としては、派手さ、心情の変化等はわかる気がするけど、それ以外に自分に理解できるものはない。理解するしないの内容の本でもないけれど。

この本は来年映画化されることで、少なからず脚光を浴びると思う。話題になるだろう本がたまたま安く手に入って良かったと思うものの、手元にいつまでも残しておきたい本とは思わない。

2011年11月12日土曜日

放課後

放課後 東野圭吾 講談社文庫

を読んだ。
先日、休みの日に一気読みしたけど途中で飽きることもなく読めた。以前、同作家の「嘘をもうひとつだけ」を読んだ時には『ひどい作品だな』と思ったけど、人気作家の実力はこんなものではないだろうと本作を買って読んでみたらやはり面白かった。本作が初めに刊行されたのは昭和60年9月と巻末に印刷されている。当時の自分、10歳たらずのガキ。同作家は本作で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、専業作家となった。なるほど、評価されるべき面白さがある訳だ。

作中、微妙な記述で疑問を残す点は、その答えが後に必ず示される形で読み終えてスッキリしないということはないと思う。クライマックスである第7章は本当に面白かった。最近読んだ本の中では緻密に組み上げられた作品だと思う。けど好みとしては、全体的にもっと細かな表現や気配りが欲しい感じ。

「嘘をもうひとつだけ」と「放課後」を読んで思ったこと。それは締切に追われる専業作家の厳しさだ。作家は書かないとお金を得られないし、出版社は人気作家の作品を出版しなければ売上がない訳で。楽な仕事はないですよね。

2011年11月8日火曜日

オーデュボンの祈り

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎 新潮文庫

を読んだ。
「人の砂漠」を読んでいたペースと比較するとだいぶ早いペースで読み終えた訳だけど、特にハマった訳でもなく翌日が休みということで夜遅くまで読んでしまった感じ。

以前、今時の人気作家の作品を読んでみようということで同作家の「死神の精度」を読んだ。音楽好きの死神がレコードショップで音楽を視聴しているシーンは何回も出てくるのだけど、そのシーンのうちのひとつが、どうも自分には仙台の一番町にあった変てこなビルの3階にあったタワーレコードを想像させるものだった。今はもうその店舗はないのではないかと思うけど、自分の記憶が確かなら1階がスーパー、2階が主に女性服系のアパレルテナントが入っており、3階がタワーレコードだった。もしかしたら1階もアパレル系だったかな。15年以上も前の記憶なので曖昧。けれどそのシーンで仙台のイメージが甦ったのは、どこか自分を嬉しくさせた記憶がある。変てこなビルというのは、エスカレーターの位置が何となく変だったし、中に入っていたテナントのターゲットジェネレーションが自分のイメージとしては物凄くバラバラだったし、そして何より古さを感じさせるビルだった。

そして「死神の精度」を読み終えてからしばらく後で、「あー、当たらずとも、きっと遠からず」と思った。伊坂さんは自分と4歳違いの1971年生まれ。東北大学法学部卒業、現在も仙台在住。20歳前後に見た仙台の街中の風景は同じようなものだったはずだから。もちろん、伊坂さんがどこのお店をイメージして死神に音楽を聴かせていたかは知らないけれど。

「オーデュボンの祈り」本作を読んでみようと思ったのは、伊坂さんの「処女作」を読んでみようと思ったから。数々設定されていく謎を、後々解いていく展開。読み進めるうちにできる胸のつかえを、読み終える頃には解消してくれる感じかな。「仙台」「牡鹿半島」等、自分の記憶を刺激する「シンボル」は何度も登場するものの、描写から風景や景色を想像させるようなシーンがなかったのは残念。ひどい言い方かもしれないけど、舞台設定上「仙台」が「名古屋」「札幌」「博多」等の地方中枢都市であれば、どれも大差がない気がする。ま、「仙台」の風景や景色と言っても、「仙台」のそれの中に何か強烈な特徴がある訳ではないけれど。もしかしたら、強烈な特徴が隠れやすいのが仙台の特徴かもしれない。

単純な感想として、もちろん駄作を読んだとは思わないけれど、満足感も少なかった。

2011年11月6日日曜日

人の砂漠

人の砂漠 沢木耕太郎 新潮文庫

を読んだ。

先月ブラックバードをバイク屋さんに預けに行った帰り、長距離バスの中で読もうと中古本屋で105円で買った文庫本。あまり時間の無い中、作家と短編集であるということだけで選んだ本だったが、実際に読み始めてみるとやけに字が小さくて読みずらい。行間や文字間も少し狭い気がする。裏表紙を1枚めくると「定価400円 昭和55年12月25日発行」とある。今時の400ページ以上ある文庫本なら少なくとも600円程度はするだろうし、文字も大きいのでページ数も相当なものになるか2冊に分かれていると思う。出版社によってページあたりの文字数が違うと思うけど、解説の最後のページが439ページなので、文字の大きさを1割2分増しで計算すると526.8ページとなる。自分の場合は、どちらかと言うと105円で買ってちょっと得した気分。

10月中はくだらない遊びばかりをしていて全然本を読まなかった。遊びによる浪費という経験だけ積ませてもらった。

ルポ・ルタージュ、ノン・フィクションの8つの短編からなる「人の砂漠」。どれもこれも『すんなりと自分に入って来る』気がした。けれど、内容的に読み進めことが難しかったりするものもあったので、読み終えるのに時間が掛かったとも思う。

これまで、沢木耕太郎さんの作品は「深夜特急」「凍」しか読んだことがなかったけど、いずれも好きな作品だ。旅の本は結構な冊数読んだけれど、『自分はいつか旅に出るんだ』という気持ちを持続させているのは「深夜特急」だと思う。沢木耕太郎さんのこの作品でしかそう思っていない。山の本としての「凍」も、日本の大衆一般的には「とあるアルピニスト山野井泰史」である山野井さんを自分に教えてくれた記念すべき本である。山野井さんはギャチュンカンから生きて帰ったから良いと思うし、今、同じ時代を生きた人間として今も存在し続けているからそれだけで嬉しく思う。また、ポツリ、ポツリと、何らかの媒体を通して彼の感じていることを知ることができるのがとても貴重であり、とても嬉しく思う。

「人の砂漠」中で1番短い短編、「ロシアを望む岬」を読んで、自分が何故、沢木耕太郎という作家の作品が好きかという理由がわかった気がした。8つの短編のうち1番短く、それだけのページでしか表現できなかった、自分の知っている世界だったから。もし自分が己が感じたように「ロシアを望む岬」を書いたならば、おそらく同じように原稿は多くの枚数にならないと思うし、そこに凝縮する言葉や文章で十分だし、それで伝わらなければ仕方がないと思うから。調べれば調べる程広く、まとめて伝えるには難しいのではないかと感じ、「ロシアを望む岬」はそのように文章化され、短編の一部となり出版されていた。

本作は個人的に、読んでとても良かったなと思える本だった。

2011年11月1日火曜日

セローの冬眠

冬支度はまだ早いかと思ったけど、天気が良かったのでセローを冬眠させることにした。これから次第に気温が下がる時期、天気が良くても指先がかじかむようになるとイヤになると思ったからだ。

サーッと洗車して汚れと水気を拭き取り、いちおうチェーンにチェーンルブをスプレーした。燃料コックをオフにしてキャブレターの隣にあるネジを回し、キャブレターからガソリンを抜く。それからシートを外し、さらにシート脇のカバーを外し、バッテリーを外す。バッテリーを外すのは初めてだったので少し手間取ったけど、少し手こずっただけに付ける時にはすんなりできると思う。もちろんタンクにはガソリン満タン給油済み。

そして気付いた時には時既に遅く、今年最後の距離計撮影を忘れてしまった。バッテリー外してしまったし、もう納める場所に納めてカバーもかけてしまったし、距離計撮影の為だけにバッテリーを繋ぐのもなぁ・・・

記憶が確かなら、20,1??kmなはず。乗り出してから約2,000km走行ってとこだったかな。

来年は乗り出してすぐにオイル交換をしないといけない。エンジン内の部品を数点交換していたので、本当はもっと走ってオイル交換もしたかった。部品を交換してからは部品が馴染むまで燃費が悪いと思っていたけど、ホント燃費が悪くて「んーーー・・・」だったのだ。25km/litterって・・・orz 少なくとも30km/litter程度走ってもらわないと遠出しにくい・・・

来春は元気良くエンジンかかってくれよ!

2011年10月13日木曜日

噓をもうひとつだけ

噓をもうひとつだけ 東野圭吾 講談社文庫

を読んだ。
しばらく前に楽天の期間限定ポイントを失効直前に発見して、ちょっとお金を足して本でも買おうと思って買った本。この作家の作品を読んだことがなかったことと、何となくタイトルに惹かれて選んだ。しかし、これがシリーズものの6作目ということは全然知らなかったというか、ホントテキトーに選んだなと思う。

感想としては、自分はこの作家のファンにはなれないと思った。簡単に言うと好みではない。個人的感想だけど、主人公はしつこさが目立つだけで個性がない。短編5作を読んだだけじゃわからないと言われそうだけど、表現に緻密さが足りない気がする。構成もいまひとつ。まあ、要するに好みじゃないということだと思う。

だったらお前書いてみろと言われても書けません。ごめんなさい。

2011年10月11日火曜日

スーパーブラックバードを預けた日

寒くなって遠出するのが嫌になる前にブラックバードを札幌のバイク屋さんへ預けに行った。天気予報から予想していたよりも、だいぶ風が強くて海岸線を走ると『波の花』が結構飛んで来る。ヘルメットのシールドも塩で視界がどんどん悪くなり、休憩のたびにいつも携帯しているウェットティッシュでシールドやヘルメットを拭いた。しかし、車体が少しかしがった状態じゃないと真っ直ぐ走らないというのを30分も続けていたら、今年の休みの日の天気のアタリハズレを象徴しているのかななんて思ってしまった。9月中旬から2週連続で延期、そして3週目にも行けず結局は中止になった道東知床ツーリング。来年こそは早い時期から計画して、天気の良い日に巡り会いたい。札幌に到着後は、担当さんと来年の車検の際にする部品交換や、作業の打ち合わせをしてバイク屋さんから退散。
今年の走行距離 15262km - 11503km = 3759km
今日は予定より4時間も寝坊をして出発したこと、いつも使う海岸線道路の天候が悪く、内陸側を通ったことで予定からだいぶ遅れて札幌へ到着。予定が全て早い時間に終わったら日帰りしようと思っていたけど、時間も遅くなったので札幌で1泊することにした。チェックイン前に夕食を済ませ、コンビニでお酒とおつまみを少し買ってホテルの部屋でサッカーワールドカップ予選を観戦。部屋のテレビが期待よりも小さかったのが残念だったけど、安売りしていた部屋だから仕方がない。場所的にも札幌駅前で地理的条件も良かったし。楽しみにしていたワールドカップ予選は、あまりの大勝に自分に緊張感が無かったな。アジアでは毎試合こんな試合だったら良いのに。