2012年5月1日火曜日

世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力

世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力 梅原大吾 小学館

を読んだ。

読み始めて中盤までは、単純に自伝的な記述が多くてつまらなく思うものの、中盤以降は「前半は後半の為のもの」なのだなと構成の良さに感心した。内容としては、表現の仕方や選ばれた言葉には無理がないのでとても読み易いし、何らかの道のプロフェッショナルとして生きて行きたい人にとっては良書だと思う。もちろん、自分みたいな普通の人が読んでも、生きる上で大切なことを確認できる良書だ。

本書を読むまで、自分はプロ・ゲーマーといってもピンと来なかったし、現在の日本におけるゲームプレイヤーの社会的地位についてなんて考えたこともなかった。プロのゲームプレイヤーとしてご飯を食べている人が居ること自体知らなかったし。けれど、梅原大吾さんは日本におけるプロ・ゲーマーのパイオニアとして、メジャーリーグで先鞭をつけた野茂英雄さんや、前人未到の高峰に初登頂を果たした登山家と同様に評価されて良い人と思う。梅原さんの、タイトルにもある「意志力」は、別業界のプロフェッショナルと何ら変わりはない。本書を通して知った梅原さんは、プロフェッショナルとして素晴らしい人だと思う。

自分はバーチャファイターシリーズのゲームが好きで、バーチャファイター3が非常な人気を博していた当時、週末の夜中に開催されていた大会を見に行ったことがある。試合は、「読み合い、圧倒、大逆転、素晴らしい技術力や想像力」等の様々な要素を持って、好きで集まるある種コアな人達を興奮させる。会場の盛り上がりはプロスポーツの試合並みだと思う。そんな自分なので、本書は読み易かったし、ゲームをプレイすることで生活をしている梅原さんの凄さがわかる。


ここしばらく、テレビ番組の「情熱大陸」や「THE 世界遺産」を録画して見ている。自分の知らなかった素晴らしい「人」「場所」を知ることは、とても大きな発見であり喜びだ。興味のある世界が広がること自体、自分にとってとても良いことだと思っている。人や場所を知ることは、日々の生活の中でとても良い刺激になる。

本書を読んでの感想は、番組で取り上げられた本人が「情熱大陸」を編集して放送し、それを視聴した感覚に似ていると思う。

0 件のコメント:

コメントを投稿