2012年4月25日水曜日

水曜の朝、午前三時

水曜の朝、午前三時 蓮見圭一 新潮文庫

を読んだ。

読み終えて、綺麗な作品だなと思った。ドラッグ、セックス、暴力などの過激な表現は無く、淡々と文章を読ませる感じがとても素敵だ。それでいて人の思いが伝わって来る。自分が生まれる前、親達の青春時代の恋愛を、文化的背景や時代背景を交えて書かれた作品なので個人的に興味を持って読めた。

自分の持っている文庫版は平成17年12月1日発行、平成18年7月25日6刷とある。もっともっと多くの人に読んで欲しい作品。



先日、アマゾンの文学・評論のベストセラーランキングを見たら、以前読んだ「イニシエーション・ラブ」がランキング上位に入っていた。新刊ではないのでランキングに入っていること自体驚きだったが、地味に売れていることが少し嬉しかった。カスタマーレビューの数は多く、内容は賛否両論、人それぞれだったけど、それは自分にとってどちらでも良かった。自分は単純に読んで違和感を残した作品だったので、本作品を詳しく解説したサイトがないかと検索し、解説サイトを読んでみた。「なるほど・・・」と残していたモヤモヤ感がすっきりしたものの、ミステリー作品として読んでいないと気にもならないことだったし、作品内に書かれている文化的背景に詳しくなかったので気付きもしなかった。読んでいる最中に感じた違和感を、前の頁にさかのぼって読み返すこともしなかったのでホントただ単純に読んだだけ。ミステリー初心者向けとしては良い作品ではないかと思う。ただし、普段からミステリーばかり読んでいる人にとっては物足りないと思う。

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